「実の兄と妹との禁断の恋」という、陳腐ともいえるテーマを、メロドラマ的な(あるいは中身のない「萌えアニメ」的な)スタンスに流れず、リアルな視点で正面から描ききった作品。
主人公が実の妹に恋愛感情と欲望を覚え、その罪の意識に葛藤するさまと、妹が兄に徐々に心惹かれていくさまが交互に描かれるが、その繊細な心理描写がすごくリアル。また、湧き上がる恋愛感情と「社会の規則」の狭間で苦しみながら、一つの答えを見い出そうとする兄妹の姿が、痛く切ない。 …この素晴らしさ。読後感は、良質の文学作品、あるいは映画を鑑賞した後と同じ、複雑な余韻があった。
絵柄はちょい少女マンガ的なのかな?キレイで読みやすかった。あと、これは重要なポイントなのだろうけど、七夏ちゃん、かわいい。
切ない純愛物語が読みたい?そりゃアンタ、「恋空」よりも断然「
恋風」でしょ?と断言したい(笑)傑作マンガ。大推薦です。
主人公幸四郎の演技がリアルで家族と話し方、職場の同僚と話し方、仕事上での話し方がそれぞれ非常に違っていてリ
アリティがあり、普通に喋ってるだけであらゆることに冷めたぶっきらぼうな性格が声だけで伝わります。次第次第に病んだ関係になっていき人格も病んでいく過程が淡々とリアルに描かれており非常にリ
アリティがあります。良識人ぶった冷めた主人公が病んでいく過程は、映画やOVAでは時間的に描けないですが連続アニメで少しずつ丁寧に描写されているので、非常に説得力があります。