なつかしいですね。「肝っ玉かあさん」「ありがとうの歌」が聞きたくて購入しました。今の若い人にはわかんないかな?この名作ドラマを、、、「ありがとう」看護婦編の最高視聴率は56%もとった作品です。(水前寺清子氏演じる新と石坂浩二氏演じる寅之助の結婚式の回)あとアイフル大作戦やバーディ大作戦などなどなつかしさいっぱいのアルバムです。いま40代〜50代の方々(主婦も含む)におススメ商品です。
私は脚本を書く者のはしくれですが、トレンディドラマ(古ぅ!)やあざとく白けるばかりのドラマ脚本が溢れる中、山田太一は名実共に日本脚本界の宝であります。本作TVシリーズはNHKで76年から放送されたシリーズものですが、毎週のいわゆる連ドラでは無く、それだけ脚本にも制作にも時間と労力と思い入れが掛けられていた名作であります。ドラマの柱ともなる特攻隊がえりの鶴田浩二と、いかにもC調(これまた古!)な
水谷豊の若者の、世代ギャップがこのシリーズを貫く重要なティーフとなっております。その間にはさまる森田健作の役どころもハマり役ですね。裏話ですが、このシリーズの途中に降板してしまう
水谷豊は、まさにハマり役だったのかと(^^;)。「傷だらけの天使」同様に跳ねっ返りの若造を好演しております。76年の時代背景ですが、風俗描写はともかく物語自体決して古さを感じさせないのは、やはり山田太一の筆力であり、その浮つきの無い台詞回しの力技でありまして、鶴田浩二が演じたガードマン吉岡の存在感は、故人となった今も我々の心やこのドラマの中で生き続けています。また警備会社社長役の池部良が、いかにも実在しそうなリアルな演技で渋い良い味を出しております。元ゴールデン・カップス/ゴダイゴのキーボーディスト、ミッキー吉野の音楽も秀逸であり、わたしはサントラ盤LP持っています。いつまでも語り継がれる資格のある、日本ドラマが生んだ名作がここに。
本作品は以前にLPレコードで発売されていたものを紙
ジャケットCDで忠実に再現したものだ。
当時の封入されていた解説書に加えて、このCD用に書かれたと思われる解説も入っている。
この新たな解説は曲別に説明が書かれており丁寧な作りである。
オリジナルの解説書はそのまま縮小されているが、かなり文字が小さく読みにくい。
本作が発売された当時はTVドラマのサントラ盤自体が珍しく、NHKの「男たちの旅路」が発売されたことは奇跡に近い。
言い換えればそれだけこのドラマの音楽の質が高く、印象的であることの証明なのだ。
ミッキー吉野氏の全作曲、編曲であり演奏はこの後デビューすることになるゴダイゴの主要メンバーが担っている。
ドラマのバックに流れる音楽は印象的であるがこのCDで音楽のみを聴いてもドラマのシーンが甦る。
改めて聴くとミッキー吉野氏の当時の自由奔放な音楽的才能を堪能することができる作品だ。
山田太一作品のベストテンというような企画がすでにあったかどうか知らないが、いや、いかにもありそうだから私が知らないだけで過去にきっとどこかであったに違いないが、その結果はおそらく『男たちの旅路』『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』あたりが上位を占めることになるのではないだろうか。いやいや『早春スケッチブック』も捨てがたいとか、
笠智衆主演の単発ドラマを忘れてもらっては困るとか、小説なら『異人たちとの夏』もぜひ入れてほしいとか、言いたいことはファンの皆さんそれぞれにたっぷりお持ちだろうけれど、最大公約数的な人気作というとこの3作品で決まりではないかと思う。つまり『男たちの旅路』はそれぐらい山田太一の堂々たる代表作のひとつである、ということが言いたいのだ。
本書はそのシナリオ集の上巻。この作品はNHKの土曜ドラマ枠で1976〜79年まで全12話放映された(3話ずつ計4部。その後82年に特番としてもう1話あるらしいが)。本書には2部までの6話分が収録されている。シリーズの中でも名作の誉れが高いのは、下巻に収録されている「シルバーシート」と「
車輪の一歩」だが、上巻に入っている「非常階段」や「冬の樹」もそれなりに人気が高いようだ。前者は若者の自殺の問題を、後者は思春期の高校生の問題を扱っている。本書を読むのと前後してNHK BSプレミアムで再放送されたドラマも鑑賞した(初めて見た)私の偽らざる感想は、「時代を超えて訴えてくる名台詞は確かに散らばっているけれど、ドラマそのものは今の視点から見るとちょっと古いかなあ…」というもの。例えば「釧路まで」という話なんか、犯人の青年の思想など、かなり70年代という時代性を感じさせた。
また、シリーズ全体を通して本ドラマ最大の特徴は、何より“鶴田浩二ありき”であることにとどめをさすと思う。そもそもそういうことで企画自体がスタートしているし、どっぷりと戦中派であるこの名優の個性を生かした(今風にいえばフィーチャーした)脚本になっているのが、特異な印象ではある。そんなわけで好みは分かれるところかもしれないが、好むと好まざるとにかかわらず山田太一ドラマの三指に入るほど重要なポジションを占める作品であることは間違いない。個人的には『岸辺のアルバム』などの方が好きので★は4つとしておきたいが、それはあくまで好みの問題に還元されることだし、それにそもそもの比較のレベルが高いということもあるし、無数の作品が塵芥のように消えていくドラマ史の中で燦然と輝く巨星であることは論をまたない。