自分でも意識していないのに、他より優れている文乃さん。
すべての行動が人生への計算の上だと他人から思われ
その利発さと計算高さを評価されている。
でも本人は物事への探究心と競争が好きなだけなのです。
そんな文乃さんは、当然のごとくねたみの対象になってしまいます。
そんな文乃が、本心をぶちまけ叫んだ言葉。
「私は優等生なんかじゃないんです。アンド
ロイドでもないんです」
能力があり、責任を果たそうとする人物が追い詰められ
一日中、時計を気にして、就業時間が終わるのを楽しみにしている人。
時間内に要領よくサボりをして、
仕事をしていたふりをしている人物ほどストレスがたまらない現実。
優秀であればあるほど期待と仕事と責任を増やされ
無能であるほど心配され気遣いされフォローをうけられる理不尽さ。
本巻ではアニメや小説や映画では語られていない部分までも描かれているのが良いです。
「言いたい事を語たらせて批判も中傷も褒め言葉も抱擁するのがマネージャーである」
ドラさんのマネジメントをみなみほど理解していないはずの夕紀さんが
文乃の手を握り抱きしめ謝罪するシーンには泣けましたです。
絵柄も可愛くて、少しセクシーでとても好みです。
今巻では野球部はコールド負けしてしまいます。
投手や監督の言葉足らずな事は自分の能力不足だと悔いるみなみちゃんの描写は
漫画ならではの表現で描かれています。
このあたりは、小説もアニメも映画も観た方でも楽しめるように工夫されていて良いです。
☆ひとつ残念なところはコラムが皆無な点です。
夕紀さんの行動もドラッカー氏の本を読んでいないといまいち理解できないと感じました。