『桜、みんなで食べた』の選抜メンバーであるちよりがAKBへ移籍してしまうので購入しました。というのもありますが、『君のことが好きやけん』がアタマから離れずにずっと聞きたいので買いました。
観終わった直後の夫婦の率直な感想は揃って
「そこそこ面白いんじゃない。そんなに言われているほど悪くない出来じゃない…たた時代的に合わなかっただけじゃない」
というモノでした。
(ちなみに夫の私は、90年版櫻の園をリアルタイムで観てますが妻は今回が初めて)
皆さんの書き込みを拝見しておらず、映画興行が大コケしたことと出演者の先入観から
『ただのアイドル映画なんだろう』
と思って観ましたが、私たち夫婦では予想を反して割と良い映画だと思います。
ただ惜しむくらいは出演者のファン層である年齢層には出演者を可愛くだけは撮っていないので←褒め言葉です。ウケないでしようし、
90年版櫻の園のファンとしては興味本位の女の園(女子学園)の百合的要素が薄いなどもの足りなさを覚えるのではと思いました。
そもそも90年版櫻の園ってある意味では抑揚が無い代表的な日本映画の1本だと思います。アメリカ人には絶対にウケない作品です。
面白くもなくハッキリいえばツマラナイですし出演者も可愛くありません。スミマセンが本音です。
ただ良くないかと言えば別問題で見応えがあり観終わった後に大きく深呼吸して『観終わった~』と肩がこる作品です。
そんな作品と比べてはいけません。
純文学ではないのです。コミック雑誌の一気読み程度なのです。
90年版櫻の園とは重みが違います。
某タレント事務所の意気込みのオカゲで見栄えは良い出演者が揃ったのですから娘だけじゃなく蜷川(父)を演出に入れるとかして徹底的に出演する女の子をしごけば90年版櫻の園ばりに良かったのかもしれませんが逆に事務所的にはNGが出たでしょう。
出演者のファンにもウケを考えると90年版櫻の園みたいな作風は制作側からダメ出しされたでしょうし、それにただのリメイクではと監督としても迷いがあったのかもしれません。
結果的にというか結局この作品の感想がそこの部分「そこそこ面白い」の「そこそこ」になっているのだと思います。
ロシア文学も好きな私に言わせると
ロシア文学(およびそれが出てくる作品)に晴れた映像は合いません。
曇天の中から漏れる陽射しの中で春の息吹を感じるくらいの明るさ(暗さ)が良いと思います。
つまり、そういう意味では90年版櫻の園は絶妙だったと思います。
だからと言って2作を比べて良し悪しを言うのは別だと思います。比較してはいけません。
可愛い女の子たちが出ている作品としては良い映画だと思います。