彼の謝罪や懺悔を聞きたい人、何を考えていたか、事件の心の部分などを求めている人にはには全く無用の本だが、虐待にあって家を出なければいけない状況にある未成年、暴力団や理不尽な犯罪に巻き込まれて逃げなければいけない場合のマニュアルとしては一級の資料価値があると思います。 彼の犯罪についてはここでは触れずに内容について考えてみると、野宿、徒歩旅行、貧乏旅行をしたことがある人には市橋の書いていることが非常に切実に共感きるし、彼の行動力と強さ、学習能力を実感できると思います。特にこの2007年前後に地方国立にいたような学生だとさらに共感できるかもしれない。 市橋は魚類や動物の同定が出来ていないが、やたらに植物の種名が細かく記載されている。造園学を学び一般知識も中の上クラスということが文章からも推測できる。 事件を起こさなければその狡猾さと継続力から地方公務員上級の造園等の職の公務員になって60%の力で生きていくようなタイプになっていたと考えられる。 彼は非常に客観的的で、学習能力が高く、体力と繊細さと大胆さを兼ね備えている。 うつうつひでお日記も合わせて読むと今の社会とホームレス的なサバイバル方法が非常によく分かると思います。
彼の謝罪や懺悔を聞きたい人、何を考えていたか、事件の心の部分などを求めている人にはには全く無用の本だが、虐待にあって家を出なければいけない状況にある未成年、暴力団や理不尽な犯罪に巻き込まれて逃げなければいけない場合のマニュアルとしては一級の資料価値があると思います。 彼の犯罪についてはここでは触れずに内容について考えてみると、野宿、徒歩旅行、貧乏旅行をしたことがある人には市橋の書いていることが非常に切実に共感きるし、彼の行動力と強さ、学習能力を実感できると思います。特にこの2007年前後に地方国立にいたような学生だとさらに共感できるかもしれない。 市橋は魚類や動物の同定が出来ていないが、やたらに植物の種名が細かく記載されている。造園学を学び一般知識も中の上クラスということが文章からも推測できる。 事件を起こさなければその狡猾さと継続力から地方公務員上級の造園等の職の公務員になって60%の力で生きていくようなタイプになっていたと考えられる。 彼は非常に客観的的で、学習能力が高く、体力と繊細さと大胆さを兼ね備えている。 うつうつひでお日記も合わせて読むと今の社会とホームレス的なサバイバル方法が非常によく分かると思います。
普通に、面白い。 それは、「自分の情報がTVで報じられた時」「警察官に肩を叩かれた時」どのような心理状態だったか、という描写はあるものの、 基本的には淡々と、文字通り2年7か月をどう過ごしてきたかを描写している。
読みたいのは、こういうものなのだ。 「懺悔の手記」だとか、「悔恨の記述」とか、そういうものは瑣末。 ただ、どのように逃れていたのか。それが「淡々と」描かれている。そこに感情移入することもないし、その必要もない。 事件の記録として、面白い。興味深い。
特に興味深かったのが、顔を変えるために自らの口を鋏で切裂き、唇を切り落とす部分の描写。 市橋は大学病院のトイレでこれを行ったと語っている。
一般的な小説であれば、「自分の口をハサミで切り裂く」「ホクロをえぐり取る」「下唇を切り落とす」これだけで、延々と、何十ページにも及ぶ長い描写をしそうなものだが、 市橋は極めて淡々と、「この時は切り落とすことはできなかった」「〜〜〜の後、唇を切り落とした。痛く、熱かった」という描写をしている。 これについて、「専門家」であれば、それも犯罪者の異常性の一環だという評価をしそうなものだが、単に、これだけの淡々と描写をしていることに驚く。
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