2001年といえば同じアニメの『千と千尋の神隠し』が大ヒットを記録した年だが
両方見た自分としては、どう考えてもこちらの方が名作であると思った。
クレヨンしんちゃんという媒体を通じて伝えられるメッセージは
それこそドラマや実写映画でこれをやられるとウザったく感じるものかもしれない。
だけどあの無責任でいて本当は賢い五歳児の口から伝えられるとホロリとしてしまうのだろう。
はじめて見た時は子供時代だがケンやチャコの言葉には共感できた。
そしてそれを覆すしんちゃんの言葉にも。
作品中誰かが死ぬわけでも理不尽な戦争があるわけでもない。
なのにこれだけ涙を流せる作品は悲しいかな今の時代にはほとんどないであろう。
子供向けアニメという偏見でこの作品を手にしないのは実にもったいないことだと思う。
終盤の歌のシーンはなんというか、ものっ凄いダレますけど。
その他のシーンは普通に面白くて笑った。
確かに、有名な原恵一監督の感動作。大人帝国、戦国大合戦。
本郷みつる監督のシュールなギャグが、爆笑を呼ぶ+しんのすけの成長も描いた、
ヘンダーランドの大冒険と比べると、劣るとは思いますが
恐ろしいテンポで、展開されるストーリーに間を取ることなく入るギャグは、マジ受けたw
なんというか、笑いっぱなしのアニメーション映画。
この笑いは確実に
クレヨンしんちゃんの登場キャラの個性の中でしか表現不可能な領域。
ヒッチハイクのシーンは、なじみのキャラがやるからこそ、あの笑いを誘ったと思う。
ギャグのセンスもいいのですが、さらに注目すべき箇所は、カメラ位置による演出。
しんのすけを裏切った後の、カスカベ防衛隊のみんなの、心情の描写
ジェットコースターのシーンのカメラワークの上手さには見ていて
「おぉ!スゲェ!w」と思いました。
ここでかかる、浜口氏による音楽も完全に映像に合わせていて、
素晴らしかったです。
というよりも劇しんの音楽はどの作品も素晴らしいですけどね^^
大人帝国と戦国とは、また完全に反対方向な作品ですが、コレはコレで
アリですw