創価学会に対して悪印象ばかり持っていた番組プロデューサーである著者が、
ドキュメンタリー番組「人間・池田大作」を完成させるまでの道程を綴ったエッセイ。
学会への疑惑を抱きつつ番組制作をスタートした著者。
アメリカ、中国、
ロシアと、実際に池田名誉会長が民間外交を行う中で語り合った識者らを訪ね、
学会の活動・評価の真偽を自分の目でとことん見極めようとする姿勢は、ジャーナリストの鏡。
日中国交正常化のレールを敷くのに最も貢献したのが池田氏であることが、
中国共産党最高幹部・毛沢東の通訳も務めた林女史のインタビューで、具体的に明らかにされている。
その他多数の海外識者を相手に取材しており、どれも池田氏の確かな実績を伝える内容。
私自身、ほんの数年前まで、学会側に取材していない一方的な批判本ばかり読んでいた。
学会に対してかなり批判を加えていた人間の一人だったため(今も批判している部分はかなりあるが)
著者やドキュメント製作チームの学会に対する印象の移りようが、非常に共感できた。
一人でも多くの方がこの本を読まれ、創価学会の実像に触れられることを望んでやまない。
自分にとって気にいらない相手陣営の物の見方が書かれたものを読むのは頭の痛いこと。
しかし、そこをなんとか乗り越え、右左だとか、宗教無宗教といった陣営を基準に
安易に物を見るのではなく、自分自身の独立した立場で考えて欲しい。
ストーリーはとても深く、重く描かれています。(特に第2幕はずっとシリアスでした。) しかし、スリーライツのやり取りなど所々でコミカルな雰囲気もあります。 感想としてはやはり面白い!!
ただ、子どもには話が難しすぎるのではないかと思います。
うだるような暑さ、乾いたアスファルト、汗、雷、雨、沼・・・
それらが見事に演出のメリハリとリ
アリティに応用されています。
若き刑事と老刑事のメリハリもまた見事!
後の刑事ドラマにどれほどの影響を与えたかは計り知れません。
正に映画の教科書のような映画です。
若き三船敏郎の怒りの演技の美しさも忘れられません。