17歳のカルテ (名作映画完全セリフ集スクリーンプレイ・シリーズ)
スクリーンプレイシリーズは、話題の映画が比較的早く本に
なるので、よく買っています。映画を見に行く暇が無い、
ビデオを借りている時間が無い人にお薦めです。訳してあるだけの
本では、訳した人の主観が入ってしまうことがありますが、
このシリーズでは、英語での話し方、用語説明がたくさん載って
いるので、わかりやすいと思います。
この「17歳のカルテ」は、周りから面白いとよく聞く映画だったので、
とても期待して読みました。主人公のスザンナを中心に精神障害を
抱える人々の考え方や、成長していく姿がとても良かったと思います。
また、主人公の友達のリサが使う言葉遊びには、感心しました。
17歳のカルテ【字幕版】 [VHS]
この映画の、隅々まで表現されている内容は、この映画の語ろうとすることを、ひとつひとつ、繋ぎ合わせるものなのかもしれない。映画という特徴を活かし、映画だから表現できること、すべてのシーン、台詞、演技、音楽、衣装、、、がそれぞれに語り、また、それぞれが、それだけでは存在しない、関係をつくりあげていた。それは映画としてつくられたこの作品に、つくりこんだものではなく、逆に、そのひとつひとつが、自然なものとして、現実味をおびせるものとなっているのだろう。どこまでも、この映画は、その完璧なまでな出来をみせつけ、そして、それによって、これ以上無いと言う程、映画のすばらしさを実感でき、その映画の中のひとりとしていざなわれた。
クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]
松尾スズキさんの舞台が好きでよく観にいっていました。
初監督作「恋の門」も面白かったけれど、
やっぱり原作も松尾さんのこちらの方が私にはしっくり感動できました。
松尾さんの舞台を観たときにいつも感じた、絶望とか人間のどうしようもない悲しさの
なかのどうしようもない可笑しさの中で光り輝く、かすかな希望のようなもの。
いつも舞台を観るとそのかすかな希望に感動し、生きていくことに励まされました。
この映画を観終わったときも、それと同じ感触で感動し、嬉しかったです。
2007年の個人的NO.1です。
笑いのツボもクドカンのリアクションとか、舞台観ているときと同じ感じで笑えました。
もっと松尾さん原作の映画を観てみたいです。過去の舞台のものとか。
もちろん松尾さん監督で。「悪霊」とか。「マシーン日記」とか。「キレイ」も観たいけれど、映画化となると難しいかな・・
それにしても蒼井優!単にやせただけではあのオーラはでないはず!
ゾクゾクしました。でも、せつなかったです。
雰囲気かわいいよねみたいに言ってる蒼井優の実力をいまだ知らない人たちに
送り付けたい!あぁテレビ放送してくれないかなぁ!
そして「黒い家」で観た以来の衝撃でした。大竹しのぶ。気迫、というのでしょうか。
このはっちゃけキャラをここまで自分のモノにしてることにただ恐れ入ります。
でも蒼井優はきっと将来大竹しのぶのような女優になるのではと一人で確信しました。
あと妻夫木くんの良さに初めて気づきました。
やっぱり松尾さんの演出はすごい。
Girl, Interrupted(映画『17歳のカルテ』原作)
映画『17歳のカルテ』の原作本で、ノンフィクションの自伝です。
私は映画を先に観てから原作本を読みましたが、映画の方が背景描写や著者の苦悩について理解しやすかったと思います。ただ、こちらの原作本には映画ではあまり触れられなかった著者の入院生活の中で知り合った人たちについて書かれています。映画を観た後にこちらを読むと「あ!あの人はこういう悩みを抱えていたんだ!!」とかが分かってより考えさせられると思います。
本の節目ごとに著者が取り寄せたカルテや入院記録などが載っています。カルテや入院記録の公開を求めれば、たとえ精神科でも公開をするところが”権利”を主張する国、アメリカらしいなと思いました。
思春期病棟の少女たち
境界性人格障害(主人公の病名)と診断された家族を持ち、すこしでも情報がないかと探していたときにこの本に出会った。本の中では家族とのふれあいは現れないが、その分彼らを理解する手がかりになったと思う。