Blow By Blow
国内盤のSACDがステレオなので、マルチ-チャンネル盤がどうしても手に入れたくてこれを購入しました。再生してみるとやはりステレオ盤とは違うオーバーダビングで、今まで聴いたことが無いリズムギターの音がします。なんでもオリジナルのレコードが発売された当時は「4chステレオ」がブームだったので、それに便乗して4ch盤をリリースしたとか。
その時の4ch音源をSACDの5.1ch用にリマスターしたのが本作だそうです。30年前から現在まで「ブロウ・バイ・ブロウ」はLP盤を2回、CDはリマスターされる度に3回も買い換えてきましたが、このSACDは音質の良さ・ミックスのレア度ともに最高ですよ。特にギター・ソロの音はリア・スピーカーに定位するので聴いててとても心地良いです。
値段の高い国内盤SACD・ステレオ仕様より、米国盤のマルチ-チャンネル仕様を手に入れるべきです。
Digi Fi No.3(別冊ステレオサウンド)
率直に申し上げて、今回は
Net Audio Vol.3オーディオアクセサリー増刊 2011年 09月号 [雑誌]
の勝ちです。
記事のわくわく感に段違いの差があります。
勿論主観ですが…
なんというか、今回のデジファイは、旧来からの良いところはそれなりに残っているのですが、
あまりに総花的、かつ、浅い印象です。
少なくとも、pcオーディオの方にとって、新しく得る物は何もありません。
勿論,そうそう「新しく得る物」なぞ無い、事はわかっています。
しかし、そこを何とか突破し、読者にわくわく感を提供するのが、エディターのお仕事。
そこはプロ魂に期待して悪いはずがありません。
そして、今回は、正直に申し上げて、何とか紙面を埋めただけ、という感じであり
エディターのプロ魂は微塵も見られないのが大変残念です。
ネタの萌芽は幾つも見て取れます。素人でも。
しかし、それを生かし切れていない。
充実し始めたハイレゾ音源一つでも、もっといくらでも魅力的な展開が出来るはずです。
巻末のビートルズ音源についての興味深いお話も、結局pcオーディオとは全く関係がないという…
(全く、は言い過ぎかもしれませんが…)
好きな雑誌だけに、評価もきつくなっているのかもしれませんが、
とにかく、今回は皆さん、まず書店で一読してから手を出されることをお奨めします。
【字幕付・日本版】ジェフ・ベック ライヴ・アット・イリディウム~レス・ポール・トリビュート [DVD]
以前はジェフの公式映像なんて滅多に観ることができなかったのに、本当良い時代になりました。
最近は名器レス・ポールを公に弾くことがほとんどなかったジェフの“レス・ポール・トリビュート・ライヴ”
ジェフのルーツの一端でもあるロカビリーやレス・ポールの曲を、
ギターを何度も交換しながらとても楽しそうにを弾きまくるジェフの姿に思わず感激です。
かつては“クレイジー・レッグス”等でもジェフのロカビリー好きは知っていたつもりでしたが、
ここまで演ってくれるとは・・・
でも、ギターサウンドは目を閉じて聴いてもやはり、ジェフのあの音そのもの。
中盤以降、白のフェンダーに持ち替えてからはトリッキーで繊細な近年のジェフサウンドの連続です。
途中まで観客の一員でもあったブライアン・セッツァーとの共演は特にしびれます。
それに、充実の特典映像もこれまたすごいです。
母や姉・伯父とのエピソードはかなり笑え、ジミ・ヘンドリックスとの食事の経験、
ジョージ・マーティンと『ブロウ・バイ・ブロウ』を作った経緯や、
エリック・クラプトンに嫌われた話など、ユーモアを交えながらのトークを聞く限り、
ジェフが気難しいなんて全く感じさせません。
自分の秘蔵ギターのエピソードを一本一本手短に紹介しながらのちょっとした演奏すら凄い!
1983年のレス・ポールとの共演ライヴでは、ジェフの“巧すぎる演奏”に
途中で嫉妬した?レスが、舞台上でジェフのプラグを本当に引き抜いていてこれまたびっくり!
最新作:エモーション・アンド・コモーションに満足した人も、そうでなかった人も、
昔からの彼のファンなら納得できる映像だと思います。
観ながらついつい微笑んでしまっているジェフファンの自分が今ここにいます。
【字幕付・日本版】ジェフ・ベック ライヴ・アット・イリディウム~レス・ポール・トリビュート [Blu-ray]
ひさびさに楽しくなるライブを見ました。途中中だるみのするライブが多い中、最後までテンションが高いまま最後まで楽しく見れました。
プレスリーのロックンロールナンバーから始まり、途中ヤードバーズでもおなじみの「トレイン・ケプト・ア・ローリン」をはさみ、ライブのハイライトとなるイメルダ・メイが登場します。
ここから空気感ががらりと妖艶な雰囲気に変わってきます。なんといってもこのライブはベックはもちろん、立役者はイメルダ・メイです。
前作のエモーション・アンド・コモーションでも2曲ほど歌っていますが、その時も気になっていたシンガーですが、今回映像で見て数倍も好きになってしまい即CDを購入しました。
歌がうまいのは当然ですが、全体から醸し出される人を引きつける魅力というかセクシーさは、かのモンローを思わせるものがあります。
それと今回レスポールとメリーフォードの雰囲気を出すために、事前にコーラスパートを録音しておいて、ライブでハモるということをやっている所もすばらしい。
なぜ今までメジャーになっていなかったのが不思議に思います。聞けばボーカルのダレルの奥さんだとか。バンドの息もぴったりです。(バックの演奏もうまい。特にドラム)
それにしてもベックは本当に楽しそうです。会場もキャパは100人位の所に200人近い人が入っているそうで会場全体が一体となって盛り上がっています。
ギターもES-175からデュオ・ジェット、レスポール、テレキャス、ストラトと曲によっていろいろと使い分けていきます。なかでも前作でやっていた「クライ・ミア・リバー」をバーニーケッセルばりにイメルダのボーカルをたてて弾きこなすところは、ただすごいとしかいいようがありません。もちろんレスポールの曲は完全以上に再現しています。何でも弾けるんですね。早弾きを売りにするギタリストが多い中、このひとはまさに歌心というかエモーショナルさを大切にしているところが、他のギタリストと次元が違います。まさに決して過去の人にならずに常に進化続ける唯一無二のギタリストだと思います。
このライブ映像、BD版で見たんですが比較的暗い照明だとは思いますが、とてもきれいな映像でした。それとCDも同時に購入したんですが、やはり時間の関係で何曲かはカットされています。DVDの方がコンプリートだと思います。両方揃えるのがベストだと思いますが、どちらかといえばDVDの方をおすすめします。絶対楽しいです。
最後に前作の「エモーション・アンド・コモーション」、グラミー賞にノミネートされていましたが残念ながら受賞できませんでした。残念!