邪馬台国は沖縄だった!―卑弥呼と海底遺跡の謎を解く
都合の良い憶測でなく、資料を読み解きながら、新しい視点で海底遺跡との関連から邪馬台国を考えた手法は新鮮で、夢とロマンを掻き立てられた。ワクワクしながら一気に読み終えてしまいました。
俾弥呼(ひみか): 鬼道に事へ、見る有る者少なし (ミネルヴァ日本評伝選)
古田氏はいつも「三国志の原本」と書き、
この本にも「陳寿は耶馬壱(の本字)国と書いた」という章があるが、これは誤り。
陳寿が書いた3世紀の原本は存在せず、
いつも氏が参考にするのは12世紀の版本であるが、
その版本より古い、5世紀の後漢書、7世紀の梁書、その他北史、隋書などは、
壱でなく台(の本字)の方。
よって「三国志で壱となっているのは、版本を作る時に、どこかで写し間違っただけ」と
考えるのが自然である。(世紀を3と5で比べるのではなく、12と5で考えるので)
ちなみに、版本より後の刊行書物は、誤字の耶馬壱国をそのまま信用し、間違えている。
その他、この本でも、対馬が三国志で対海となっているのを、対海が正しいとしていたり
(ツシマじゃなくなっちゃう)、当時南米のエクアドルと交流があったといった、ビックリ説もあるが、
九州説など、まだ結論が出ていないものも多く、
それらは古田説が正しいのかもしれない。まだわからない。
この本では、第一章で松下見林や新井白石など歴史上の説を概観した後、
邪馬台国の様々な問題を講義しており、とても面白い。
私が特に注目したのは、第四章三十国の探求、第五章のイキマ、ミマシ、一大率などの名前の考察。
他本であまり言及していない点であり、とても興味深い内容。
第二章の対海国や第五章のエクアドル関係も、誤りだが本として読むには
とても面白い。古田氏の本はとにかく展開が明確でわかりやすく、読んで楽しいので、
誤説の事はおいといて、本として楽しく読むべき。
まぼろしの邪馬台国 [DVD]
とにかく吉永小百合が若いのに驚く。作品では竹中直人が若い妻を娶ったということになっているが、2008年公開時で63歳!竹中直人よりも10歳以上年上。世界最高の美容技術の成果かそれとも撮影編集のフィルタリング技術の進歩か。
とにかくありえない。最後の卑弥呼に扮した場面はなかなかセクシーでまだまだ現役といった様子。
でお話は...邪馬台国の調査に人生をかける宮崎康平という実在の人物のストーリー。だから邪馬台国伝説そのものに興味のある人には、作品そのものから特にまとまった情報は得られませんと言っておきましょう。この辺がちょっと残念なところ。文庫で「邪馬台国はどこですか?」という推理小説形式の面白い本があるので、そちらをおススメしますよ。
この宮崎康平という人物、島原生まれの島原育ち。島原鉄道の社長で、そのがんごじじいぶりが十分に描かれる。ひょんなことから放送局につとめる吉永小百合と出会い、島原へ迎えて観光バス業のバスガール部長に任命、そののちプロポーズして妻であり助手として二人三脚で邪馬台国探しの長い研究人生を送る。
ほのぼのとした人間ドラマとしては面白いのだが、前述した通り、バイオグラフィーにしたかったのか、ドキュメンタリーとして邪馬台国の本質を探りたかったのかがはっきりしないのでなんか消化不良な感じがした。
邪馬台国発見 ジョー・マクモニーグルのサイキック考古学 [DVD]
最後の在庫を購入した俺はラッキーか。
まず本の読了者向けだろうなあ。かくいう俺も単行本版とムーブックス版の二種類を読了している。
で内容は時代順にホームビデオ映像を編集してあってわかりやすい内容になっている。
本に身収録の映像もある。
ムー民なら購入必須のアイテムであろう。
ここまでわかった!邪馬台国 (新人物往来社文庫)
「魏志倭人伝」を原文で読むのは、正直、辛い。
原文・読み下し分・現代語訳・注釈・解説があるので、取り敢えず、目は通してみた。
しかし、漢文の素養のない私には、見慣れている筈の読み下し分でも辛かった。
私たちが思い込んでいる邪馬台国像を、捨てて、
「魏志倭人伝」の原点に返れ!ということらしい。そこから見えてくるものは…
この本で最も面白いのは、
邪馬台国が何処にあったか、
一般的には荒唐無稽としか思えないような説(ご本人達は大真面目らしい)も説明されていること、
コラムで、邪馬台国ブームを作った人たちを取り上げていることだろう。
文庫本3百頁に興味深い内容がたっぷり。
バッグの中に入れて持ち歩くのにも便利で、
仕事の昼休み、バスを待つ時間、バスに乗っている時間、寝る前の時間…
と、夢中で読んだ。
まだまだ、これからも古代史のロマンに出合えそう。