路傍の石 (新潮文庫)
話としては「しろばんば」「次郎物語」と同じく一人の少年にライトを当てた小説ですが、この二作と違い、主人公吾一は時代(明治時代)をつらく生き、苦悩した少年だと思います。貧しさ故に奉公に出され、自分より下の友人に頭を下げなければならない吾一のくやしさ、苦悩が淡々と、しかし強く書かれています。成長していく中でもつらいこと、悲しいことが色々ありますが、その中で知り合う人たちとの関わり合い、くじけずに強く生きていくこの少年に、教えられることはたくさんあります。所々にその頃の時代の状況が詳しく書いてあるので、勉強になりました。年齢を問わず、是非読んで欲しい本です。
ゴールデンタイム
アッコさんは年々歌が下手になってもうダメかと思っていましたが久々に本人も楽しんでいるような楽曲がリリースされた感じがしました。パワフルさが出ていてこれぞアッコさんという感じのナンバーでうれしいです。いっそタレント業を一切やめて歌手に撤してしまえば良い気もします。なんせアッコさんは本来歌手であるし、本人も歌手であることをよく強調されています。
君たちはどう生きるか (岩波文庫)
最初に出会ったのは大学生の頃でした。
岩波文庫は東西問わず古典作品が多く、昔の仮名使いのものもあって読み辛かったのですが、そんな私が初めてすっと読めた岩波の本がこれでした。
元々は少年向けに書かれたものです。主人公コペル君の日常と、それについて「おじさん」と往復書簡形式でやりとりをする、基本この流れです。
これが大変読みやすくて、しかも内容が深い。
この本を「過去の産物」と言う人は、本質が何も分かってないとしか言い様がありません。
出版された時代背景とか、コペル君と「おじさん」との対話に内包されている社会科学の奥深さなど、今の時代にも通じる示唆がたくさんあります。
そして何より素晴らしいのは理屈っぽくなく、上から目線でモノを言っていないところ。
これが単なる道徳本の枠を超えて名著と呼ばれ続けている所以なのです。
一家に一冊、是非揃えて頂きたい本です。
TEN ZILLION~100億の幸福に包まれて~
TEN ZILLION~100億の幸福に包まれて~というタイトルもなかなか良い。
女性の切ない恋心を表現させたらピカイチという印象があったが、
rumicoと改名してリリースしたこの曲はHappySongという感じで心地良い仕上がりとなっている。
曲的には結構難しいが、流石実力派シンガーと感心させられる。
今までと違う歌唱もとても新鮮だ。