Serpent Saints
彼等の長い歴史の中で、純粋に「デス・メタル」とだけ形容出来る音楽性だった頃は初期のみで、93年発表の3枚目「WOLVERINE BLUES」あたりからは、横ノリに近いグルーヴ、ロックンロールやパンク、ハード・コアのノリの良さを全面に出したスタイルを確立し、「デス&ロール」などと呼ばれるオリジナリティを確立。この頃を黄金期とするファンは多い。
作曲面やその他においても、バンドのキーマンであったニッケ・アンダーソンが97年に脱退。
その後の彼等は、多作ではないが歴史に幕を閉じることなく活動をし続けてきた。
現在の彼等に、黄金期と言われた頃ほどの人気がないのは事実。
彼等より過激でオリジナリティに満ちた若手の台頭に、彼等はメタル界の陰に隠れがちになっていった・・・
と、思っていたのだが・・・本作の充実ぶりにはたまげた!!!
彼等の持ち味もひとつである、ゴシック・ホラー風の旋律や世界観、ロックンロールかつパンキッシュ(というか、MOTORHAED的)なノリの良さが大幅に復活。
それにもまして、過去最高の疾走感とブルータリティーを得ていて、そこらへんの若手にはどうあがいても出せない凄味をも感じさせる。
ブラック・メタル的ともいえるような、今までにはなかったような寒々しさを感じさせる部分も聴かせる。これには良い意味で驚かされた。
L−G・ペテロフのVoは時にブラック・メタル・シンガー風に呻き、従来の図太い咆哮を聴かせる。Voのテンションの高さは過去最高だ。
NECROPHAGIAのキルジョイを迎えた2、ロックン・ロール的なノリの良さで聴かせる7、ブラスト・ビートも炸裂する8、ハード・コア色の強い疾走感溢れる9など、楽曲面での充実ぶりは素晴らしい。
捨て曲なし、最初から最後まで飽きることなく楽しませてもらえます。
ベテランの底力を見せつけられました!
唯一無二、強烈無比。
なぜ、国内盤が出ないのか・・・もっと多くの方に聴いてもらいたいです。
ENTOMBEDはまだまだイケてますよ!!!
Entombed
Linda~ Fairsteinの大ファンです。アレックスシリーズは全部読んでます。この小説は、今までの中で最高だと思います。ファンにとっては絶対にスキップできない重要性を持っています!必ず読んでください。エドガー・アラン・ポーのファンが読んでも楽しめるでしょう。この女性検事アレックスシリーズの面白さは、パトリシア・コーンウェルのケイ・スカーペッタに勝ると~~も劣りません。英語もそれほど難しくはないし、内容が面白いのでぐいぐい引き込まれます。もう絶対次回作が楽しみです。~
Wolverine Blues
バンドとしてデスからの移行時期だったことや、時代背景など考えず、このアルバムを公平に評価したい(なぜいまさら・・・)。
この簡潔さと小気味よさ、実はとても素晴らしい。
緊張感のあるデスパートとロックンロールパートがはっきり分かれてしまった「EYEMASTER」なんかはかっこいいながらも曲全体として唐突な印象。だが、ラストを飾る「OUT OF HAND」は完璧だ。野太いボーカルと太いリズム隊の絶妙の掛け合いがたまらなく気持ちいい。
飾りを削ぎ落としてタイトな感触なのに、その小気味よさはポップですらある。音像は限りなく太く直球なのに、滲み出るポップ感。
そういう意味では初期のデス曲よりこちらの方がかっこいいと思うし、味わいが深いと思う。もっと再評価されるべきだ。