マインズ・アイ(紙ジャケット仕様)
昔ヤングギターに斉藤さんという、イングヴェイの大ファンのライターがいました。何が何でもイングヴェイが一番だ、という感じの人でしたが、ヴィニーのライブを観た後に「多くのスーパーギタリストと言われる人に会ってきたが、あそこまでトレーニングしぬいた人はいなかったと思う。ノイズ対策も目立たない割りにノイズ類が異常にない。マシーン的ですらあった。」というようなことを語っておられました。
そのくらい異常に綺麗なプレイです。対抗できるのはジョージ・ベラスくらいでしょうか。
ザ・メイズ(紙ジャケット仕様)
ヴィニー・ムーアというアーティストはこの作品で初めて知った。
作風としては、ネオクラシカルあり、ジャズ/フュージョンあり、スパニッシュあり・・・
と幅広い印象を受ける。
もちろんテクニックは他の早弾き系アーティストに勝るとも劣らずで、
イングヴェイ、マカパイン、ベラスといった面々にも相通じるものがある。
ネオクラシカル的な1)THE MAZE、6)THE THINKING MACHINEが特にそう感じさせるのだが、
スパニッシュ(フラメンコ?)風な4)NEVER BEEN TO BARCELONA、9)IN THE HEALING GAREDENをはじめ、
他の曲には彼独自の世界が表れていて、単なるクローン(=モノマネ)ではないと感じるには十分。
ただ個人的にはネオクラシカル満載なアーティストが好きなので、
そういう曲がもっと多ければ・・・ギターとキーボードのバトルがもっと多ければ・・・
確実に最高評価だったのに残念。
なにはともあれ、ギターインストのアルバムとしては最高峰に位置する、必聴のアルバムだ!
Time Odyssey
ヴィニーモーアさんのギターを聴いていると、クラシカルな気分にひたれますね。早いフレーズにもおもわずうっとりですね。
このアルバムでキーボードを担当しているジョーダンルーデスさんがすごいです。いまジョーダンさんはドリームシアター/リキッドテンションエクスピリメントで忙しそうですね。
ジョーダンさんの華麗で荘厳なキーボードアレンジが気に入りました。
二人のから見合いがかなりスリリングですね。鳥肌ものですね。
6)がおすすめです。ジョーダンさんのめちゃ早くて正確なパッセージにのけぞっちゃいます。ヴィニーさんもまけじと速射砲で応戦してます。
スモーク・オン・ザ・ウォーター~ア・トリビュート・トゥ・ディープ・パープル~(紙ジャケット仕様)
速弾きギタリスト発掘人のMike VarneyプロデュースによるDeep Purpleへの トリビュートアルバムで初盤は1994年発売。何故か今頃になって紙ジャケットでの再発盤。収録曲と演奏者は下記の通り。
1.Speed King / Kelly Keeling & Yngwie Malmsteen
2.Space Truckin' / Kip Winger & Tony Macalpine
3.Stormbringer / John Norum & Glenn Hughes
4.Rat Bat Blue / Ritchie Kotzen
5.Lazy / Yngwie Malmsteen & Joe Lynn Turner
6.Maybe I'm A Leo / Paul Gilbert
7.Smoke On The Water / Robert Mason & Russ Parrish
8.Fireball / Don Dokken & Reb Beach
9.Hush / Jeff Scott Soto & Mike Varney
10.Woman From Tokyo / Tony Harnell & Vinnie Moore
しかし、この組み合わせみると以前に組んだことがあるか後に組むことになるメンバーが多いぞ。JohnとGlennしかり、Rebは一時的だがこの後Dokkenに加入したし、5曲目なんてKey.がJens JohanssonだからRising Forceの再現ですよ? 実際には顔を合わせてないだろうけど。
Yngwieは"Speed King "なんて選曲が彼らしいですね・・・。大方の予想通り、好き勝手に弾いています。彼にとってカバー曲なんてまるで意味がない。(笑) 対照的に比較的原曲に忠実なのがJohn Norum。Glennとのコンビで粘っこいプレイを聴かせてくれます。驚いたのはRitchie KotzenとPaul Gilbertで、それぞれGt.以外にVo.をとっています。なかなかうまい。ただ残念なことに全体のサウンドは立体感がなく浅く薄っぺらな感じ。また一部の曲で微妙にtempoが遅く、グルーヴ感を損ねていると思う。
凄い面子が揃っていて元メンバーもいる。だけどあっさりしすぎていて、高カロリーだけど無味無臭な料理といった感じの作品に仕上がっている。これらは演奏者ではなく、プロデューサーのMike Varneyの責任ではないだろうか。私はDeep PurpleフォロワーであるYngwieやEuropeを聴いてきたのでこの評価だが、リアルタイムで原曲を聴いてきた方はもっと厳しい評価をするのではないか?
Out of Nowhere
4thソロ。メロディ重視の姿勢、ヴァラエティに富んだ構成といった、これまでにも評価されてきた特長が最大限に発揮されている。
ギタリストのためのインストものではなく、音楽が楽しめる作品です。