GOLDEN☆BEST Early Days Selection
このベストには、あまり収録されたことのない
「光石の巨人」からの、いわゆる本人いうところの
ダイナマイト・ポップスが何曲か収められています。
そこが何といってもうれしい。
不当に評価も人気も低く、
なのに魅力的で聴き易い世界なので。
泉谷さんは、「春夏秋冬」的繊細な世界と
ワイルドな面以外に、
この手の曲が証明しているポップス感覚
まで持ち合わせています。
昔はそのへん、無視されましたけど、
ソフトロックやシンガーソングライター系が
浸透した今の世代には、
逆に「こんな面もあるんだ」
という魅力として映ると思います。
ラスト・ショウやサディスティック・ミカ・バンド、
イエローにサウス・トゥ・サウスまで、
バックも豪華過ぎます!!
墓場鬼太郎 第一集 [DVD]
正直な事を書きますと、私、「ゲゲゲ」の方も悪い作品だと思ってない。
むしろ、日本アニメ史上屈指の傑作だと思っていますが、この良さは更に上かと思います。
何より最も素晴らしいと思われるポイント・・・
「40年以上前」に作られたはずの原作、完全リメイクでありながら、斬新。
その一言に尽きるかと思います。
新感覚と言い換えても良いのですが、「何か新しい物に挑み、それを成功させた」感が、
随所から感じられます。
昭和30年代の日本の情景描写から始まり、かなりダークなネタ、そして鬼太郎の設定。
なにより、それらの調和が取れてまして、作品の完成度が高い。
蛇足ですが、中川翔子さんの演技が想像以上に上手かったのがびっくりしました。
イヌのプー太郎 2匹のトイプードルに牛耳られる日々。
中川いさみ氏によるコミックエッセイ。
幼少の頃から犬と縁がある筆者が、嫁と娘が勝手に飼ってきたトイプードル”メリッサ”から始まる犬ライフを描いた本。
中川いさみ氏の”クマのプー太郎”や”ポグリ”など独特の世界観のファンなのですが、本書は少しばかりガッカリしました。
確かに内容はユニークで画は中川氏なのですが、内容は”普通”のペットコミックエッセイ。
実物大の筆者の姿を描いている…ととらえれば好意的に感じられますが、正直単調で面白みがありません。
細川貂々さんの”つれウツ”や伊藤三巳華さんの”視えるんです”などの衝撃的なコミックエッセイに比べてしまうと、あまりに”普通”で読み足りない気がします。
普通のコミックエッセイだと思えば十分に面白いです。
中川氏のファンには筆者の側面が見られて面白いかもしれません。
墓場鬼太郎 BOX 【初回限定生産版】 [Blu-ray]
過去のアニメ化では社会批判を含みながらも鬼太郎=正義のヒーローというスタンスは崩れなかったのに対し、
本作の鬼太郎は最も妖怪らしい…否、人間達の中で生きるために人間の本性に近づいているといってもいい存在。
一族の最後の生き残りである事を考えれば自分本位に生き残ろうとするのも当たり前?
(育ての親の水木氏を見捨てる辺り、子供の視聴者の共感など完全に拒否!)
一方で鬼太郎シリーズ固有のテーマ、文明社会の中で汗くせしている現代人への皮肉や自然への哀愁も健在。
終盤には町の近代化も進み妖怪にとって住み難い世の中になっていくにも関らず
「生活は苦しいけど(地獄より)人間社会の方が、刺激があって面白い」と言って強かに生きていこうとする
鬼太郎&ねずみ男の存在が自然崇拝的思想の押し付けにならない絶妙の立ち位置になってくれています。