火曜サスペンス劇場・主題歌集
テレビ朝日「土曜ワイド劇場」に対抗して、24年にわたり放映された2時間サスペンスドラマの歴代エンディングテーマソング集。
初代主題歌、岩崎宏美「聖母(マドンナ)たちのララバイ」の大ヒットを受け、以降、人気歌手によるエンディングテーマソングが定着しました。
様々な歌手によるバラエティに富んだ主題歌が一挙にそろい、通して聴くと非常に面白いです。
これが出るまで、シングルでこつこつ揃えてきた身としては複雑な心境でした。
なお、レコード会社の権利問題で、竹内まりやの「シングルアゲイン」「告白」のみ未収録。
また、放映中にリリースされたので、その時点(「体温/PARADISE LOST」)以降の歌も未収録。
その後5年後に、新たな未収録4曲と「1. 火曜サスペンス劇場フラッシュバックテーマ」を追加、
2枚組みの「火曜サスペンス劇場−主題歌集EX−」がリリース。
またまたシングルで買い足していたので、またもや複雑な心境。マニアなら両方買うべきでしょうが・・・。
マリー・キュリー―フラスコの中の闇と光 (グレート・ディスカバリーズ)
タイトルから明らかなように、マリー・キュリーの伝記である。彼女が二回ノーベル賞を得ているのに以前から疑問を持っていたので、新しい伝記が出たのを機に読んでみた。
彼女は、1903年物理学賞ラジウムの研究、1911年ラジウムおよびポロニウムの発見とラジウムの性質およびその化合物の研究、でノーベル賞を授与されている。実は、ラジウムの精製だけでノーベル賞というのも、何となく過大だなあという印象を持っていた。本書を読んで、原子の構造を知る上で極めて重要な情報がラジウム研究から得られたことが分かって、かなり納得した。ただ、本書には2回目のノーベル賞の受賞理由についてほとんど情報がなく、初めの疑問の答えは得られなかった。
伝記としては、マリーへの思い入れが強すぎると感じられて、好感を持つことが出来なかった。マリーのラジウムへの愛や、むやみな医療への応用の期待は、科学者としてちょっと違和感を持ったし、ランジュヴァンとの不倫も現代でもやはりスキャンダルである。マリー自身への好感度を、少なくとも私に対しては、上げることに成功していない。
対象への愛がなければ伝記は書けないが、醒めたところがないと押し付けがましくなる。難しいところだ。
コーポレート・ファイナンス 第6版 <上>
有名な原書の邦訳なので、ファイナンスに関わっている人は大体ご存知でしょう。ただ、そういう方はむしろ原書を読んでいる人が多いのではないかと想像します。金融マンならともかく、金融機関以外の日本企業に勤めている社員はなかなかファイナンス理論に携わることがなかったが、メインバンクに頼ってきた経営体質から脱却しようとする中で、ようやくCorporate Finance知識の重要性が認識され始めているのではないかと思います。日本人にはやはり日本語でということで、この邦訳は是非読んでもらいたいと思います。ただ、最近は英語も重要ということで日本企業でもTOEICのレベルが重要になっている中、英語も勉強されている方が多いと思います。そういう方は是非、原書をお読みください。本当にアメリカの教科書は読みやすく、面白く書いてあります。分厚いですが、それだけ丁寧に解説されているのです。また、原書はWeb Siteとリンクして、問題、Powerpointスライドなどが各章毎にあり、本当に読者の理解度を深めるための教材になっています(勿論、WebSite見なくても原書で十分ですが)。邦訳はまじめに直訳したせいか、面白みがない表現になってしまったのが少し残念です。また、個人的には索引は重要だと思っており、Finance理論を語るなら、Alphabet索引も充実させるべき。ROEという頻繁に使われる略語がなぜ、Alphabet索引にないのでしょうか?日本語索引の「株主資本利益率」をみてやっとみつかるほどです。Corporate Finance理論を解説するなら、有名理論、指標などはAlphabetでも引けるようにすべきです。これがマイナス評価です。