アゲイン!!(5) (KCデラックス)
応援部漫画としてもっと熱く、面白く出来そうなのに、
ギャグやデフォルメキャラがちょくちょく出てきて、盛り上がりに水を差す。
部長を初め、部員のキャラが相変わらず特異すぎて、現実感が無くなっている。
かぼ国の団長との話は、笑うところ?なのか。
部活は次巻で見切りを付けて、
色恋やタイムスリップの方にシフトしていった方が良いのかも。
モテキ (1) (イブニングKC)
最初モテキという題名から、どうせハーレム物だろうと思って手を出さなかったのですが、ドラマを観て大傑作だと思い原作購入。こちらも面白かったです。
「宮本から君へ」の新井英樹や「逆境ナイン」の島本和彦の影響をひしひしと感じさせる画にはまりました。
他にも色んな作家からのインスパイアを見て取れますが、作者は本当に漫画が好きなんだなぁ思います。
主人公は草食系男子というより、非モテとかチキンとか言われるタイプの男。
かなり女性にがっついてます(頭の中で)
そんで自分のことしか考えられない三十代子供。
そんな主人公にモテキなるものが来ますが。。
結局チャンスがあっても、実力がなければ逃がしてしまうのと同じで、そんな感じで物語りは進んでいきます。
この物語は自意識がテーマなんじゃないかと思います。自分をどうとらえるか、他人との関係性の中の自分はなんなのか。自分は何が出来て何が出来ないのか。
十代に一番感じるはずのそういう葛藤が、三十代までずれ込んでいるという現代の現象を的確に捉えていると思います。
主人公のフジは親友であるはずの島田のことを全然知らなかった。最終巻でようやく理解しはじめますが、男同士ですら絆を構築するのが困難であることを示してます(ちなみに九州男子なのに!)
関係を構築するのが困難であるが故に、主人公はいい歳して自分の社会での位置が分からない。特になにも考えないから派遣にとどまり、自分を極端にクズ扱いしたかと思うと、ちょっと女性に好かれたくらいで大きな存在だと思う。
社会は強固なピラミッドなのに、透明であるが故に気づけず。30にもなり、冷静に自分をみれば貧乏で周りから置いてかれてる現実。
関係性から弾かれれば弾かれるほど、自意識ばかり肥大化してしまい、肥満体の自我で身動きがとれず、他人に何が出来るかという人間が社会を構築する上でもっとも大切な部分を見失いがちの日本男児をうまく描いている。
そんな現実を暗くなく漫画ならではのカタルシスを交えながら表現しているこの作品は素晴らしい。
2巻に「リンダリンダ」という短編が収録されてますが、一番感動しました。オタク男子だった人には必読の読み切りです。
モテキ(4) (イブニングKC)
中柴いつかのフェードアウトが残念。
小宮山夏樹は、もっとミステリアスで、過去の経験が影を落としていると思っていたのに、違和感あり。
島田は、硬派な感じだったはずなのに、実は相当遊び人だったってことになっている。
以上、残念な気になる点はありましたが、ラストだけは期待を裏切らない終わり方だと思います。
モテキ<Blu-ray BOX(5枚組)>
面白すぎて全巻一気に見ました。
OPからグイグイ引き込まれ、4人の女優にときめき、藤本に嫉妬し、共感できました。
男性も女性も、恋人がいる方もいない方も、是非見て欲しいと思います。