【Amazon.co.jp限定】ジュラシック・パーク アルティメット・トリロジー T-REXフィギュア付きコレクターズセット [Blu-ray]
ゴッドファーザーのパート3を作る気は毛頭なかったコッポラが"地獄の黙示録"の赤字を埋める為に製作に踏み切ったことは有名ですが、スピルバーグは本当に作りたい作品と同時に興行成績を上げることが出来る作品を作ります。
切っ掛けは”シンドラーのリスト”をモノクロ製作で!と製作会社へ持ちかけたところ、”ホロコーストものは暗すぎる!””モノクロなんてうけない!”と強烈に反対され、”それじゃ!ウケル作品も同時に作りますよ!!!と言って始まったのがジュラシックパークだというのですから凄すぎます。
2作目までは監督を務めますが、3作目は製作総指揮という形で任せてしまっています。
スピルバーグファンなら周知の事実ですが、
1993年"ジュラシック・パーク"&"シンドラーのリスト"
1997年"ロスト・ワールド"&"アミスタッド"
2001年"ジュラシックパーク'V(製作総指揮)"&"A.I."
2005年"宇宙戦争"&"ミュンヘン"
と興行的に期待できない作りたい作品と興行的に期待できる作品を同じ年に同時進行で作るのですが、その両方とも面白い!というのがスピルバーグの神業的なところです。
本命作品の当て馬にはHGウェルズ作品にあてられていますが、製作はスタッフに任せて電話だけの指示で作り上げる…なんてこともしているのです。
個人的にはHGウェルズの大ファンなので全身全霊をかけて製作して欲しかったのですが、片手間で作ってこれだけ面白いのでしたら許せてしまいます。
何はともあれ恐竜映画の最高峰でしょう!
因みに最近の研究ではTレックスは時速20キロくらいでしか走れず、持久力はほとんどなかったと言われていますので、ジープを猛スピードで追いかけるTレックスはご愛敬でしょう。
ベン・ハー 製作50周年記念 アルティメット・コレクターズ・エディション(3枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray]
待ち切れず、US版を取り寄せ視聴しました、すんばらしぃレストアですね、今年撮影したと若輩者に言えば信じるでしょうな、ただ、そうはいっても50年前の作品です、暗いシーンで画面が一瞬明るくなったり(ちらつくように)することはありますがそんなことは問題になりません。US版はでかい豪華な化粧箱に特典とディスクがおさめられているが、日本版は写真で見る限りちょっとショボイかな、フランス版も含めた装丁対決では日本版が間違いなく最低ですな、ヘストンの日記はなかなか面白いですよ、難点はシネスコよりまだ細い画面のなかに大きな字幕が出てくること、せめて画面外に出してほしかった、ほんとに邪魔なんですよー、自分のプレーヤーは字幕を任意の位置にシフト出来るのでまだいいのですが、大抵のプレーヤーには付いていないので厳しいよねー、まぁ今回のブルーレイで10代の人にも観てもらってさ、現在のチャライCG映画がどんなに愚かなものかを認識してもらいたいね。
ジュラシック・パーク ― オリジナル・サウンドトラック
この映画は見たことない人はめったにいないでしょう。音楽も聴いたことがあるはず。テーマ曲はとてもいい。いい映画にはいい音楽があるっていう代表じゃないかな。広がりのある冒険心をくすぐられるようなスコアはたまりません。
ジュラシック・パーク〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)
著者のストーリーの作り方のうまさには感心する。最新の科学知識を駆使したサスペンスは、作者の最も得意とするところ。まさに天才の仕事としか言いようがない。
また、映画監督の経験があるせいか、映像がリアルに浮かんでくるような情景描写である。ただ、恐竜の行動には少し無理がある。
クライトンの作品は、現代社会の発達しすぎた科学への警鐘となっていることが多い。この小説などは、その典型と言える。
作品中にたびたび登場するカオス理論は、非常に興味深かった。素粒子物理学や数学には限界があるという事実、さらには科学そのものに限界があるという主張は、現代社会の現実を見事に言い当てているように思える。科学の法則のひとつに、エントロピーの法則というものがある。有用なエネルギー(石油・石炭など)は一度使われると、二度と使えないエネルギーへと変化してしまうという法則であり、どれだけ科学技術が発達してもそれを補うことはできない。この法則などは、まさにクライトンの主張とぴったり一致する。
また、この本の中にはカオス理論を主張する数学者VS目の前の問題を解決する技術者という構図が出てくる。その数学者は技術者を見せかけの知能しか持っていないと言って非難し、技術者はその数学者を理論屋に過ぎないと言う。確かに、目前の問題の解決しか考えない技術者が原爆や水爆を作り出したのであるが、現実を変えることのできない理論など何の役にも立たない。人間の目の前にあるのは日々の生活であり、行動である。ある種の現象は予測不可能だとカオス理論は言うが、予測できないからといって人間は行動をやめるだろうか。人間を成長させるのは未知の物事に取り組もうとするチャレンジ精神だと思う。そういう意味では、クライトンの結論には納得できないものが残る。
そんなごちゃごちゃした理屈を抜きにしても、この本は十分面白い。極上のエンターテインメントである。オススメの一冊。