デジャ・ヴ・ライヴ
2006年のCSNYツァーのサントラ盤。映画のDVD日本盤が待ち遠しいが、DVDとの収録曲の数等の異同は不明。しかし、映画「ラスト・ネヴァー・スリープス」とサントラ盤「ライヴ・ラスト」の関係のように、本CDだけでも充分CSN&Y、特にYのエネルギーが伝わってくる痛快な作品だ。何しろ、M2、M16を含めて収録曲の約半分がニールのアルバム「リヴィング・ウィズ・ウォー」の曲で、バック・バンドも同アルバム制作時のメンバーを起用している。このアルバムの音の疾走感、自国が戦争中なのに反戦を訴えない若手に手本を示すかのようなメッセージ性、社会と切り結ぼうとする強いニールの意志に共感を覚える人なら、本作も気に入るだろう。荒々しさに分厚いコーラスが加わり、「リヴィング・〜」の曲はどれも素晴らしい演奏だ。CSN(Y)の曲もそれに引っ張られて力強い。M1は聴衆との合唱だけ。原曲より約3分長くなったM6やM9はエレキ・ギターを多用してロック色が強く、M14もアレンジが少しアーシー。一番懐かしさを感じるM15では今の時代を背景にして歌詞に新たな意味づけを意図しているかのようだ。
本作は「4ウェイ・ストリート」のロック部分が大半を占める作品だと考えるとイメージしやすいだろう。「リヴィング・〜」の主要曲の合間にCSN(Y)の名曲を嵌め込んだ、全体で1つの壮大な「リヴィング・ウィズ・ウォー」組曲と捉えるべき21世紀の作品だ。そして静かなピアノにシンセ等がかぶさるスタジオ録音のM2、M16が作品全体を引き締めている。
「リヴィング・〜」の曲が中心でありながら、ニールのエレキ路線の佳曲「フラッグス・オブ・フリーダム」が収められていないのが残念。それにしても、06年の時点で歌詞にオバマ氏を登場させたニールの予言者ぶり(M10)には改めて驚く。
スティーヴン・スティルス&マナサス ミュージックラーデン・ライブ [DVD]
グラムロックの二代巨頭、ロキシー&T・レックスの初期ライヴ映像ダブルで収めまくりの一枚っす!ロキシーは、なんとイ〜ノ在籍時のライヴ映像で、今からは微塵もNO IMAGINな、どギツMAKE UP!&ピィ〜コック風衣装で、お得意のヘンポコサウンド出しまくってるイ〜ノの姿は必見っす!リィ〜ダァ〜のフェリーも、似合わんリィ〜ゼントに白スゥ〜ツでキメて、毎度おなじみ、お前酒呑んでるの?的キモさ紙一重の周りお構いなしな突拍子ノッシングなフロントパフォ〜マンス見せてくれまっす!この頃のフェリー、完璧ルックス、トラボルタ状態で、今のヨォ〜ロピァ〜ンデカダンディっぷりは微塵も窺い不可能っす!アンディのサックスパフォ〜マンス(特に「Re-Make/Re-Model」での)もフェリーに負けじと前出まくってますし、フィルマンのクゥ〜ルなプレイもカッケェっす!ロキシーばっか取り上げたっすが、T・レックスもいい演奏見せまくっとりまっす!ただ、妙ちきりんに映像に懲りすぎでうるさい感じもするんで星1ヶ減っす!ただ演奏はサイコッ!なんで、ファンは必見っしょ!ロキシー&T・レックス&ラデェ〜ン、サイコサイコサイコッ!YEAH!!
Stephen Stills
時代、世代を超えて聴けるアルバムだと思いますよ。このソロ1作目までの彼のキャリアを総括するかのようなバラエティのある楽曲、そして味のある彼のギター、オルガンは大好きです。
またこのアルバムには多くのゲストが参加しており、かつそのヒューチャーの仕方が素晴らしい。目立つところでは4のジミ・ヘン、5のクラプトンだろう。ジミ・ヘンにしては抑えたトーンではあるが、独自のフレーズでスマートに?暴れている。そしてクラプトンだが、セカンド・リードとはいえこの時期これだけコンパクトに「しなやかに流れるフレーズ」を注ぎ込んだ曲は自分のアルバムにもないんじゃないかな。クラプトンファンだったらこの1曲のために買っても正解だと思いますよ。ステファンのセカンドソロアルバムにもまた1曲クラプトンが参加してますので要チェックですね。
とにかくこの後結構ソロアルバムを作ってはいますが、このファーストは彼の最高傑作と言っていいのではないでしょうか。おすすめです。
ベスト・オブ・ミュージック・ラーデン・ライブ [DVD]
ゆすぶられる魂とは陳腐な題名をつけてしまったが、そうとしか表現できない激しさが襲ってくる映像である。
映画にもなって、ご存知とは思われるがこのころのティナ・ターナーはアイクの暴力に悩まされいる、まさにそのころのものである。
そんな家庭的な悩みなどちっとも感じさせない、(そういった悩みがあるからこそなのか?)激しく体を動かしながらも、ちっとも疲れを感じささせないエネルギーは、僕たちに原始のころの感情を思い起こさせる。歌っているときだけが本当に幸せだったとおもうのだが、そのよろこびがそのまま伝わってくるのである。まるで、太鼓のリズム合わせて自然に溶け込んでゆく心地よい世界へ彼女の歌が導いてくれる。
プラウドメアリーなどは、後期の方が確かに洗練されているとおもうのだが(このころのおどりは単純で時としてはユーモラスな印象さえある)バックのコーラスと(本当に)必死で歌う姿を見ていると自分がそのコンサートにいるかのように思って、知らず知らずのうちに同じように体をゆすっている自分がいて子供に笑われたりする。
どこかで、どうでもいいから、もう一度生で見てみたいと思わせるコンサートだった。
スーパー・セッション(紙ジャケット仕様)
紙ジャケでロックの名盤を見付けると、本当は関心が無くても買ってしまう僕ですが、深読みした期待を裏切り、まさかの☆5つ。
聴きやすく、ナイスなギタープレイ。80年代の音楽に毒された耳にも、割りと優しかったです。
…比べる対象でもないのでしょうが、個人的に「〜ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン」より好きですね。