椎名教授の異常な愛情 (kobunsha BLコミックシリーズ)
大学生葉山は、単位をエサに椎名教授の実験に協力することに。
口移しで飲まされた新薬は、ベタな恋愛シチュエーションを巻き起こす、ドジッ子☆になる薬。
走れば転ぶ。エレベータに乗れば閉じ込められる。ケーキがあればひっくり返す。
数々のドジッ子を利用した(ドジッ子してない時でも積極的に)教授からセクハラを受ける日々が始まった。
話の展開はドタバタでが、絵は綺麗ですし、筋の中心は「惹かれていく葉山」になってます。
ベタなセクハラとドア隔てても生足の気配で釣れる教授の分かりやすい変態ぶり。時々見せる、真剣に葉山を大事に思う表情。
そんな教授に悪寒を感じながらも、まんまと(?)自分の気持ちを自覚してしまう葉山。
笑いとラブさが調度いいバランスで、反発する葉山も乙女入る葉山もどちらも可愛いです。
ただ、自覚したばかり&素直に受け入れられないので、エロさの進展具合としては描き下ろしの3P状態でケーキ代わりにされる、がMAXと思います。
他に読みきりで、
・いい人に見えてあからさまにセクハラのパティシエ×全く気付かず攻に憧れる純粋大学生。
・卒業式の第2ボタンをめぐる勘違いから生まれる恋。
の2本収録。
PARADOX PARADE
ギタリスト岡庭が失踪し、脱退を発表してから、1ヶ月程が経った。
次のアルバムまでは、時間がかかるだろうとも思っていたが、
そんな逆境にも負けず、物凄いフルアルバムを作ってきた。
前作「BUFFALO SOUL」も名盤だったが、半年余りでここまで
レベルアップしているとは思わなかった。
正直、自分は3人でのスタートということもあって、
このアルバムには不安と期待が入り交じっていたが、
聞いた瞬間、本当に驚いた。
サポートメンバーの活躍もあって、前作の壁を見事に超えた
新たなスタートを切るアルバムとなった。
個人的に成長を感じたのが、「Flashlight & Flashback」この曲だった。
曲の構成、歌詞、ギター、疾走感。どれをとってもこのアルバムで一番の曲だと思った。
最後のサビにこんな歌詞がある。
だから生きることやめないで
心に焼き付けるのは一秒間だけ
手にしたチャンスを刻めフラッシュライト
この曲がいつ作られたのかは、分からないけれど
もしかしたら、失踪した直後の岡庭に向けられている歌詞でもあり、
3人でのスタートを切る上での覚悟の歌詞でもあるのではないかと思った。
もちろん岡庭は生きている。将来、4人で再結成するのを願いたい。
そんな気持ちにもさせるアルバムだった。
博士の異常な愛情(1枚組) [DVD]
明らかに交尾を連想させる、それもトンボか何かの昆虫類の、少しユーモラスでちょっぴりペーソスも漂うような
B−52と空中給油機の仕草、
キューブリック監督は始めからこのタイトルバックで、この作品の基本的なトーン、即ち、“おふざけ”を宣言している。
もちろんキューブリックのこと、低級なドタバタであろうはずもなく、
この導入から期待は膨らみ、裏切られることはない。
冷戦下の米ソ核兵器競争のただ中、発狂した一人の米将軍によって核ミサイル発射の指令が出される。
両国の懸命な回避努力にもかかわらず、ついに終末核戦争に突入か!?・・・という物語が、
いかにもキューブリックらしい濃いめのブラック・ジョーク満載で綴られる。
役者も曲者揃い。
発狂した将軍、ジャック・リッパー(名前からしてすでにブラックである)にはスターリング・ヘイドン、
その巨体が醸す存在感は「ゴッド・ファザー」の悪徳警部、「ロング・グドバイ」の書けない作家と同様、圧倒的である。
その将軍と渡り合う空軍基地の大佐をピーター・セラーズが素で演じている。
セラーズはさらに、全く異なる二役を巧みに演じる。見事なメークぶりで、最初は彼であることが分からなかった。
先ずは、終末戦争回避のため必死の努力をするもソ連側に振り回されるアメリカ大統領。
ホットラインに出たソ連首相が“酔っている”という下りには、思わず吹き出す。
そして、その大統領の科学顧問で、勝手に腕が“ハイル・ヒトラー”になってしまう車椅子のマッド・サイエンティスト、
ストレンジラブ博士(恐れ多くも小生もその名前を無断拝借しています)。
水爆の父といわれ、ロス・アラモスの原爆実験を目の当たりにして「なんだ、こんなものか」とうそぶいたという
エドワード・テーラー博士がモデルという。
そして、ジョージ・C・スコットが、同じ軍人でも「パットン大戦車軍団」のファナティックな時代錯誤的将軍とは異なる、
愛人を囲うちょっとコミカルでねちっこい反共軍人を演じる。役が変わっても、この人の“濃さ”は変わらない。
テンガロンハットにテキサス訛りの“クゥエ、クゥエ・イングリッシュ”で、核攻撃指令に悩みつつ、
最後にロディオよろしく核爆弾にまたがり降下するB−52機長は、どこかで見た顔だと思いませんか?
そう、後に「ゲッタウェイ」の終幕近く、スティーブ・マックイーンとアリ・マッグロウを乗せて
おんぼろトラックで国境を渡る気の良いメキシカン、かなり老けていましたが、彼がスリム・ピケンズその人です。
博士と太郎の異常な愛情 [DVD]
見終わった後にほんの少しだけ考えさせられる、
または何かしこりが残る気がします。
でもそれがいい!
見る側が混乱を引き起こすように作られたかの作品でした。
実際に生で観たかった作品でしたが、観られなかった方は
是非観てみて下さい。
本当に良くできた作品でした。役者さんも壊れ具合が素敵でした(苦笑)
博士の異常な愛情 [DVD]
原爆という重い題材ながら、これほどまでに刺激的な笑いのネタとして扱った、キューブリックの才能と感性に唖然とさせられました。全編にあふれるユーモア、役者人の怪演(特に、ピーター・セラーズの三変化
!)、音楽やカット割りのセンスの良さなど、見所が多いです。それにしてもラストシーンのキ*コ雲のバックにあんな曲を流すなんて・・・
。ブラックすぎます。