ドラゴンフライ (集英社文庫)
夜の銀座という世界は、私には未知の世界。
不思議とこの室井の夜の銀座という世界に飲まれていく。
表向きは煌びやかな銀座。
女たちの影の戦い。
嫉妬。闘争心。
気がつけばあっという間に読み終えてしまった。
こういう類の小説は初めて読んだが、知らない世界観に驚いた。
面白かったと私は思う。
子作り爆裂伝―産んでやろうじゃないの 育ててやろうじゃないの
最近、作者がよくマスメディアに登場しそのキャラクターやトークに興味を持って、本書を購入しました。
作者本人のキャラクターに興味があって「読んでみよう!」と思われる方には
期待を裏切らない展開で充分楽しめますが、作者の同様のエッセイ集で内容が多くの部分で重複しているように思われ「星4つ」とさせていただきました。
熱帯植物園 (新潮文庫)
元亭主ゲンさんとの恋愛略奪妊娠出産そして別離、瞬く間に女の途第一部終えた感のある室井氏、その実生活そして今やタレント業のほうが知られるこの作家の処女作とは、その彼女の疾風怒濤ぶりに決して恥じぬ、まさに彼女自身の意気の良さそして潔さに満ちた快作だった。彼女の作品は実は安定した一定のテーマを持っていることを自分でも気付いているのだろうか。ひとつの段落で、たったひとつのセンテンス内で、そしてたったひとつ、自分の身体で、数千年の研鑚試行錯誤の末の英知理論を解きあかしてしまう、女とは何か、人とは何か。これ、作風は違えど、似たような爆裂風弾誰だったか分かりますか。現代詩人伊藤比呂美だ。そう言えば、ゲンさんこそが、伊藤氏の手放しファンだったっけな。室タンの今後の作家としての健闘を祈る。
死ぬまでにしたい10のこと (ヴィレッジブックス)
自分が余命二ヶ月と宣告されたら何をしたいか?実際はごく個人的なことが多いのかもしれない。
ペドロ・アルモドバル制作総指揮映画「死ぬまでにしたい10のこと」は余命二ヶ月と宣告された若い女性が死ぬまでにしたい10のことを夜更けのカフェテリアでピンク色のノートに書き綴っていく。この映画を観て死ぬまでにしたい10のことは残された時間を生き生きと生きるために必要であり結果としてその時間を輝かせた内容で自分はどうか、と考えたくなった。映画は叙情豊かなシーンもあり本当に良かった。
本書は映画の内容ではなく10人の日本の女性、作家さんや漫画家さんなどの職の人たちの死ぬまでにしたい10のことが個人的にざっくばらんに書かれている。家族とのこと、未練があること、気になることを整理したり、思いきったことをすることを考えてみたりとそれらは、その人なりの人生観も現れているようで楽しく興味深い。さて私はどうだろうか?生は限られている。もっと素直で正直な気持ちを持って考えてみたい。
ON THE ROCK [DVD]
マスターと可笑しなバイトが織り成すストーリー。
なんでこんなヘンテコな人たちが…といった具合に個性的。
出ている面々も意外に豪華で(←失礼??)個性的。
独特の”間”を楽しむ俳優達とこれを見る視聴者が融合した時に
この作品の良さが分かるだろう。