週刊サッカーマガジンプラス3 欧州戦記 2011年 10/20号 [雑誌]
アジア予選最終組に残ったsamurai blueは、初戦から海外組がかなりのポジションを占めています。そのなかでも人気のある内田篤人を筆頭に、本田圭佑、長友佑都、長谷部誠、香川真司らの写真を見開き2〜4ページ程度に彼らの成長の記事と共に掲載してあります。特に内田ファンなら彼のぐちゃぐちゃ頭に口が少し開いた表紙の顔そのままのポスターがついているので、きっと垂涎ものだと思います。裏は日本代表の皆さんまとめてのポスターです。(わたしはそのために買ったわけではないです。たしかに彼のplay中の表情はとてもcuteなんですが。)あと、これからのブンデスなどのゲームの放映情報や現在とデビュー当時の写真を並べて載せたコーナーなどがあります。彼らをよく知らない人でこれからよく知りたい人にはとくに楽しめる内容だと思います。
走り続ける才能たち - 彼らと僕のサッカー人生
南アW杯を経験したのち世界へ羽ばたいた北京OP世代。高校時代から彼らを追い続けた著者と選手たちの貴重な会話や交流から、壁を越え続ける力の原点が垣間見える。
サッカーコーチングレポート 超一流の監督分析
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2010年の南アフリカW杯でスカパーの解説者として出演していた小野剛さんの分かりやすく的確な分析に感じ入るものがあり、前著『サッカースカウティングレポート』を読んでさらに感銘を受けた。一時期サンフレッチェ広島では監督を務めていたが、それ以外ではあまり表舞台に出てこない人物でもあり、しかし日本サッカーの現状や課題を現場目線から語らせたらこの人の右に出るものはいないのではとさえ思える、そのツボを抑えた論考は今回の新著でも発揮されている。話の内容として前著と重複する部分も多々あるが、それだけ重要なことを(サッカーのトレーニングを行うかのように)繰り返し叫び続けているわけである。
とくに、小野さんでないと書けない部分は、その知性と人脈を活かして交流を続けている世界トップクラスの監督やコーチから得た知見に基づく部分であろう。マルチェロ・リッピの言「私のマネジメントは選手一人ひとりに、同じくらい重要だと思わせること。しかし唯一無二の存在とは限らないとも思わせることである」、とか巻末で対談している盟友・岡田武史監督の言「リーダーで大事なのは、登るべき山を持つこと。人は別に聖人君子、品行方正な人物についていくわけじゃない」など、深く考えさせてくれる名言にバシバシ出会える。
そして最後に岡田氏が述べる「監督に言われたからきちっとやるっていう団体スポーツが日本では多い中で、サッカーは一つの壁を破ろうとしている」「もちろん監督がいないとダメですよ、脳がないと死んじゃうから。でも全部をコントロールするんじゃなく、自分の責任で決断したりチャレンジしたり、折り合いをなしていくチームじゃないと勝てない」というくだりは、今後の日本サッカーを考えるうえでのひとつの「基準」を指し示しているように思える。だからこそ我々サポーターは、今一度ここでJリーグを盛り上げていき、そうした基準からすこしでも上のレベルに持って行けるように応援しつづけていきたい。