LIVE! no media 2006 [DVD]
私は、このイベントに対して詳しく知らない。もちろん当日に会場にいたわけでもない。
たまたま、ポエトリーリーディングという表現活動に興味をもち、そしてたまたま好きなアーティストが何人も出ていたので、残り1点の表示に、迷いながらも購入した次第。(しかし残り1ではなかったのだけど。こういうことがあるとは分かっていても、やられた気分だ)
さて、私は、谷川俊太郎さん、元たまの知久寿焼さん、石川浩司さん、遠藤ミチロウさんの朗読を聴きたいと思って購入したのだが、正直何か物足りない内容になっている。特に知久さんに至ってはすごく短い詩であり、雰囲気はあるものの、すぐに終わっちゃうので、たまのファンの方で、知久さんの声に長く酔いしれるのを期待しての購入は、おすすめしない。ほんとに短い。
そもそもDVDなのに、みんな一遍ずつしか収録されていないことと、特に、何という特典映像があるわけでもないことは、かなりのがっかり感である。私がちゃんと収録内容見てなかったのが悪いが。それにしても、がっかりである。
最後に、主催者である友部さんの歌が収録されているのは大変よかったが、その演奏途中に、おそらく時間的にDVDに収録しきれなかったような各詩人のシーンが、チラチラと見える。ほんの十数秒ではないかという印象だった。
特に私が気になったのは、知久さんが、何かを話しながら瓶ビールを飲んで笑っていて、そのあとウクレレかミニギターを手にしたのが写ったところだ。
あれは、なんだ。
もちろん音声は友部さんの演奏なので、きこえない。
あんな本編短いならそこも入れろよ!!!!!と思わず、叫びたいくらいだった・・・。他のアーティストの映像もそうだ。内容が気になって気になって、仕方ない。胸がもやもやする。
谷川俊太郎さんが、皆さん5時間もおつきあい頂いて と、朗読を始める前に挨拶されたので、おそらく長かったからだろうとは思うが、そこは少々高くてもいいから何枚組かにして全部収録して欲しかった。何か楽曲の著作権やら色んな大人の事情があったかもしれないが。視聴者の気持ちはそのようなものです。
そしてなにより最初から不満だったのは音声だ。めちゃくちゃ小さい
テレビの音が聞こえない
壊れてると疑うくらいだ。
あとは、メニューで、なんか変な音がしている。あれは、演出?それとも私の盤が、壊れてるのでしょうか。
そこが気になっている。
私は、これの他に、実は、live no media2のCDを買ったが、あきらかにそちらの方が、音声的にも、内容的にもかなり充実していると思う。
DVDで、この値段、CDであの値段。収録内容もアーティストもちがうけど。
正直、この朗読会。わざわざDVDにする必要はあったのかと思います。
CDにして詩を一杯いれたら安く販売できてよかったのではないですか。
ただ!
もちろん出演者様の詩自体のクオリティーは高いものではあった。
なので詩人の皆様への敬意を含めて☆は三つにします。DVDだけであれば、1か2です。
しかし、本当にこの収録は、物足りない。もったいない。
歯車とスモークドサーモン
一見、すごく穏やか。
でも、これは、やさしい世界の夢や絵空事ではない。
暗い、暗い、深い憂鬱と憤りが聞こえてくる。
ものすごく悲しみがあふれている。
そして、その悲しみが、はっきりと具体的に言語化されず、それゆえになおさらに、やわらかくこちらの心に浸透してくる。
残痕、懺悔……そんなものが、妙に感じられる。
また、名詞の使い方や、音響においても、相当な工夫が見られ、一見した穏やかさとは実は対極にあるような、アグレッシヴな作品だ。
追記。無論、一見、すごく楽しい。でも、楽しいはずなのに、悲しいというこの異常さ、これこそが、本当は悲しいふりにすぎない悲しそうな作品より、よほど稀有だ。
ジュークボックスに住む詩人〈2〉
『プカプカ』は、なんともいえず好きな歌だ。
でも、この歌がいいと思ったのは、
30歳もとうにすぎて、
西岡恭蔵もこの世からいなくなってから。
酔っ払ったときに、ふらつきながら歌うと、
なんとも楽しかったりする。
そんな今だから、
友部正人のこの本に、
矢沢永吉とならんで西岡恭蔵が出ているのを見て、
思わず買ってしまった。
永ちゃんのことはよくは知らない。
でも、永ちゃんが歌った
『砂に消えた涙』はすき。
そんな永ちゃんに、
西岡恭蔵はいくつもの詩を提供していたのだという。
そして、西岡恭蔵がなくなったとき、
永ちゃんは線香をあげに訪れ、
子どもたちに、どれだけ彼の詩が好きかを
力を込めて語ったのだという。
この話だけでも、
なんだかたまらなくなってくる。
読んでいると、友部正人が、
あの声で語っているような気がして、
また、たまらなくなる。
音楽のちから ~吉野金次の復帰を願う緊急コンサート [DVD]
僕のレコード棚の中に何枚吉野さんのレコードあるんだろう・・・・僕の学生の頃吉野さんの音いっぱい聞いてたんだよね・・細野さんも僕も白髪増えてしまったけど同年代の人は吉野さんの音で育った人は買うよね。
アッコちゃんとターボーも良いし細野さんの声も相変わらず・・元春さんも老けたけど変わんない・・年輪を感じさせるSOMEDAY 感動しました。 絶対買いなさい!!
しいちゃん (おはなしのたからばこ 28)
敬愛する歌い手友部が文を書いた絵本。
しいちゃんは自分がもう一人いればいいと思っています。だって、それならいつも一緒に遊べるから。
春、河原で遊んでいるしいちゃんのところに、黒い服にマスクをしたおばさんが近付いてきて、二人は一緒に遊びます。花粉症だそうです。おばさんはまるでしいちゃんのことをおとうさんやおかあさんよりよく知っているかのようで、とても楽しい。おばさんの声も姿もしいちゃんいしかわかりません。
そうして春になるとやってきていたおばさんはしいちゃんが十七歳になったとき、タンポポの綿毛になって飛んで行きました。
もう大丈夫。しいちゃんはそれから色んな旅を経験し大人になります。
月日は流れ、花粉症になったしいちゃんは春にマスクをして、ひとりぼっちで遊んでいる女の子に声をかけるのでした。
友部の、ユニークな世界の切り取り方は未だ健在。でも歌よりちょっと弱いかな。
沢野ひとしが良い仕事しています。