のだめカンタービレ ベスト100 (通常盤)
チェコ組曲を目当てに購入しました。「のだめカンタービレ」でクラシックに興味を持たれた方には最適のCDボックスです。ドラマで使われた楽曲ですので(演奏者は別です)聴くとドラマのシーンを思い出します。ふだんクラシックをあまり聴かない方にとっては、とても身近に感じられ、聴きやすいことでしょう。ドラマでは部分的にしか聴くことができなかった交響曲も全楽章聴けます。音質も演奏者もとても良いと思います。このCDボックスを手始めに他の演奏者の同じ曲を聴いてみたら、ますます楽しくなると思いますよ。この構成でこの値段は本当にお買い得だと思います。
チャイコフスキー&メンデルスゾーン
音楽自体はそれほど深いものでもないので、軽く楽しむには好適。前橋氏の特徴がよく表われているのがメンデルスゾーンで、冒頭のあの退屈なメロディーが彼女の手にかかると非常な情感を持って響いてくる。
エヴリディ・バッハ~究極のバッハ・ベスト
最近どうも性分としてバロック的な音楽が好きなような気がして、音楽の父バッハに手を出そうとして購入しました。
全体の録音の音質は悪くなく曲の抜粋でもないので毎日一枚存分に聞くことができます。
ディスク中の曲の配分もバランス良く、よくあるベストにありがちな静かな曲の次が急に騒がしいなどという事もありません。
他のベストと迷って結局これにしてよかったと思っています。
彩~アニヴァーサリー・アルバム
NHKのラジオ深夜便で 偶然 前橋汀子さんのインタビューを聞き、うとうとしていたのが、すっかり目が覚めてしまいました。ずっと以前から 前橋さんのことはもちろん存じ上げていましたが、なんとなく 近寄りがたい、雲の上の存在、孤高のバイオリニスト、という勝手なイメージを作り上げていました。でも、彼女の受け答えを聞いているうち、だんだん彼女の人となりがわかり、親しみさえ感じ、さらに 大ファンになってしまいました。彼女の演奏はそんなに聞いたことがなかったのにです。インタビュアーのかなりぶしつけな質問にも、大人の余裕でもって受け答えし、
流されず、媚びず、凛とした自我を印象付けておられました。あくる朝、私は迷うことなく彼女の50周年記念CDを買い求めるべく、オーダーしました。彼女に演奏は素晴らしく,感動的でした。一日一回は聞いています。
斎藤秀雄 講義録
講義の録音をそのまま文章にした本。わかりやすい語り口で、演奏解釈について教えている。
これは、現在のスタンダードではないが一貫しているので説得力がある。音楽の文法を明らかにしようとする挑戦である。楽譜に書かれていることが全てで、それを詳しく細かくおざなりにしないで読み取っていこうとする姿勢である。
現在では、作曲家の生きていた時代の音を復元してそれを参考にするという考えがあるため、彼の姿勢は現代的ではない。だからこそ音楽を見るときの基準をもうひとつ持つことが出来るようになり、古い音楽と新しい音楽の差をよりよく理解することが出来るようになる。
問題といえばわかりやすく、多岐に渡った内容のために流してざっと読んでわかった気になってひどいときにはそれをそのまま他人に教えようとしたりして失敗する馬鹿が出る恐れがあること。