海街diary 2 (フラワーコミックス)
鎌倉の古い屋敷に暮らす香田家の姉妹。幸、佳乃、千佳の三姉妹に、山形から来た異母妹のすずが加わり賑やかな毎日。
すずもようやく鎌倉での生活に慣れ、風太や裕也など仲の良い友人も出来た。
ある時すずは、謎多き佳乃の元彼・藤井朋章の素性を知るのだが…。
コミックス派なので新刊が出るのを待ちわびてました♪
今回もすずを中心に家族の在り方、大人達の複雑な人間関係、思春期の多感な子供達のやり取りが丁寧に描かれています。
一話完結で切なくも温かいエピソードが詰まってます。どれも良い話ですが、個人的には『花底蛇』と『真昼の月』が好きです。
『花底蛇』は、すずと朋章のお話。前巻ですずは、朋章が怪しい男にお金を渡している現場を目撃。
心配からか、はたまた子供らしい好奇心からか、朋章の事が気になるすずは彼と接触するのだが…。
すずの行動力はスゴいですね。朋章を問い詰めるのに海の中まで入っていくとは(笑) この場面には笑ってしまいました。
すずと朋章の会話シーンはシリアスだけど微笑ましい。お互いに通ずるものがあるのか気が合いそうな二人です。
『真昼の月』は、香田家の長女・幸のお話。保護者のいなくなった家で妹たちの母親代わりを務める幸姉。
幸たちの母親は夫と離婚後、娘たちを鎌倉に置いて別の男性と再婚。その母親が亡き祖母の法要のため鎌倉に帰って来る事に…。
親子だからと言って分かり合えるとは限らない。血が繋がっているからこそ許せない事もある。
いまだに母親を許せない幸ですが、母のほうはあまり罪の意識を感じてなさそうな…(笑)
姉妹の母親は、ちょっとKYで天然な可愛いオバちゃんといった感じ。
私はもっと我儘な人を想像してたので、思ってたほど嫌な女性には見えなかったですね。
すずが自分の母親がした事を詫びるシーンが切ない…。ワケありの男性と付き合う幸の恋の行方も見逃せません。
今回は朋章を初め『ラヴァーズ・キス』キャラの出番がたくさんあって嬉しいです。
尾崎家の美樹ちゃんも隅々に登場してます。緒方兄や里伽子たちの登場はまだかしら? 楽しみに待ってます♪
グロウバック (ラヴァーズ文庫 56)
シリーズ3冊目
あまり期待すまい…と思って読んだので、「花と龍」よりは楽しめました
ただ、もう、当て馬はいいからって思ってしまいました・・・
あて馬なしで、ストーリー進めてくれたらもっと楽しめたかなと思います
シリーズで一番面白い!って感想は得られませんでした
1作目が一番良かったです
國沢さんの絵は相変わらず素晴らしく、この絵見たさに買ったといっても過言ではなかったです…
とうとう一馬がタチになるのかぁぁ!と、そこに意識を集中して読んでしまいましたよ〜
神宮がネコになる日はくるのでしょうか…
でももう私の中で神宮はタチなので、今更ネコになられても怖い気がします・・・
真昼の月 DVD-BOX
主題歌の効果的な入れ方、なんとなく哀しいBGM、それぞれに個性が光る役者陣と
ドラマとしてはいい展開だと思いますが、トラウマやPSTDに焦点を置きすぎたためか、
後半にいくまでの恋愛ドラマとしての要素がいまいち欠けていました。
というのは、ヒロインの描かれ方があまりにも自己中心的で勝手で思いやりがない。
「心の傷」をすべての言い訳にする事ができたにしても、嘘はつくし、彼に黙って
引っ越して姿をくらます、逃げて追いかけさせ、相手が引くと今度は自分から会いに
行ったりして、男をもてあそぶような行動ばかりとる。
挙句の果てには、彼氏を危ない目にあわせ大けがを負わせても、その場を逃げてしまう。
献身的に介抱に来るのかと思ったら、謝罪の言葉もない一方的な感傷的な別れの手紙を
書くだけのようなヒロイン。ドラマの効果上の設定とはいえ、こんな女に自分の人生を
賭けてでも献身的に一方的に愛する主人公(織田祐二)の気持ちが理解できなかったです。
もうすこし、女性の方にも、男性を思いやるセリフや行動が台本にあってもよかった
のではと思う。見ている方としては、「看護婦のまりちゃん」の方が、嘘ばかりついて
誠実さが何も感じられないヒロインよりもよほど女性として魅力的に描かれていたと
思います。常盤貴子の乏しくてワンパターンな表情、演技力の無さもヒロインの存在感
や魅力を台無しにしてしまっていると思いました。
とはいえ、主人公直樹のひたむきすぎる愛し方が、女性視聴者の心をぐっと掴むような
あたりが、恋愛ドラマとしてヒットした要因なのかも。ここまで愛されてみたいという
女性の願望がドラマの中で叶えるられる作品です(笑)
11話あたりから急に話が良くなっていきます。特に12話(11?)での親子の絆を
描いたエピソードは感動もの。白川由美の演技で泣かされました。
最終回においては見てよかったと思えるだけに序盤から後半前までのヒロインの描き方が
残念な作品でした。
真夏の方程式
他の評者の方が書いておられるように、本シリーズにしては、物理的トリックおよび推理の側面は弱く、その点では物足りなさを感じます。(評者は最後まで真相が見えませんでしたが(微苦笑))
しかし、事件の裏の複雑に絡み合った人間関係と、それが次第に明らかにされていく行は、ベストセラー作家の筆力を感じます。上質なエンターテイメントであることは間違いありません。
ただ、本書は初期本シリーズとはほとんど別の傾向の本であること、つまり主人公が「論理の世界」から「人間の世界」へと重点を移していっているという点はやや注意が必要かと思います。主人公の言動は初期の短編とは別人のようです。そこを期待している方には肩透かし感があるかもしれません。