ON-U Trifecta ~ NEW AGE STEPPERS [日本独自企画・国内盤 / 3CD-BOX SET] (BRC289)
1stから3rdまで全て網羅して2,500円です。
限定2000セット。
最新のデジタル・リマスターで解説も(流石にこれは1枚ですけど)ちゃんと書き下ろしで付いてます。
3枚それぞれが紙ジャケ仕様ですがこのコストでこの出来なら充分満足です。印刷とかはかなりシッカリしてます。
なによりもアリアップをメインに据えたジャケットのデザインが秀逸です。
ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984
1978-1984の7年間、英米ロック界(一部ドイツ、オーストラリアを含む)を統括した評論・インタビュー集では過去読んだどの本よりも充実していました。
表紙のジョン・ライドン率いるPILや、録音方法にまで詳細に触れたジョイ・ディヴィジョン(映画「コントロール」でも再現されていました)、日本では取り上げられる事が少ないペル・ウブ、ここでも時代の仕掛け人たろうと足掻く業界ゴロの様なマルコム・マクラーレンや目利きらしくシーンの良い所取りをしていく才人ブライアン・イーノを始め、メジャーなU2、ニューロマンティクスから怖いノイズ・インダストリアルの分野までこの時代に結成され、活躍したバンドの多くが網羅されており、同時に単なる総覧では無く、筆者レイノルズの考えと好みも明示されています。
インディーズロックの一分野だけを取り上げたのではなく、長くて数年、短い場合は数ヶ月で移ろい行く同時代性だけでこれだけ雑多で豊穣な内容を突っ込んで取り上げた本はおそらく無いと思います。商業的成功に後一歩及ばなかった愛すべきアーティスト、意外に狭い英国業界の交友関係の記述も実に興味深かったです。
この時代にデビューしていても、スミスやREM等85年以降に全盛期を迎えるバンドはほんの触りだけ、リコメン系の重要バンド(アート・ベアーズ等)の記述が全く無いのは残念です。
筆者が重要視するアーティストはディスコグラフィーも含め一章のかなり部分を割いていますが、他のアーティストも一行でも記述が有るページは全て牽引出来る為、資料本としても最適です。
やや高額ですが金額以上の価値は充分に有ります。もしこのレベルの本が7年毎に出れば素晴らしいロック界の年代記になり、続けて購入する価値は充分に有ると思いました。記載されているアーティストとロック・ジャーナリズムに興味が有る方には文句無くお薦めです。
Rebel Vibrations [ボーナストラック6曲収録・解説付き・紙ジャケット仕様] (BRC90)
マーク・スチュワート+マフィアのような攻撃的挑発的なダブではないが、もっとも古典的かつ先鋭的なダブだと感じた。ダブの面白さを言葉にするのは困難だけど、ダブの伝統(基本)を踏まえつつ、さらにスルドク体を刺激するような、サウンドだ。ちょっと、全体にのほほんとした、穏やかな雰囲気も良いが、楽曲の局面局面は非常にスリリングである。ダブ未体験の方にもおすすめします。