いのちを育む―百歳の私から人生を楽しむための「道しるべ」
百歳という齢を重ねてこられた聖路加国際病院理事長・同名誉院長、聖路加看護大学理事長・同名誉学長で文化勲章受章者の日野原 重明氏の深い思いが感じられる話が分かりやすく平易な文章で綴られていました。
はじめにで、関東大震災を経験された筆者が東日本大震災と津浪、原発事故に伴う被害を受けた人々への思いが語られています。「困難に共に耐えることで培われる感性、そしてその困難を乗り越えた時の感動が、きっと私たちの力となります。」の言葉通りの内容が展開してありました。
2ページ見開きで1つのテーマが語られています。6ページには「ミュージカルになった『葉っぱのフレディ』」での輪廻思想はアメリカの観客にも届いたわけで、医学だけでなく全日本音楽療法学会理事長として、音楽にも深い造詣のある筆者の功績は計りしれません。
当方はまだ「老人」の年齢ではありませんが将来の指針として読みました。「目標とされるような魅力的な老人になる」「若々しく生きるため」の「生きがいは身近なところに」あるとも説いています。
46ページに書かれているように「いくつになっても文化的青春を楽しもう」と願っていますし、「音楽の力で癒しをもたらす」というのは様々な場面で遭遇しています。
なお、ラストの「健康ノート」はしっかりと実践すべき内容だと再確認しました。
本書の章立てです。いのちは巡る 老人は楽しうるわし いくつになっても“ルネッサンス” よりよい医療について考える 医療者は私たちによりそうパートナー 心の体も元気になるリハビリのチカラ 良い医療者に求められるものとは?
高橋豊の今あるがんを眠らせておく治療―がん休眠療法のすべてがわかる (名医の最新治療)
母が実際にやってますよ。
高橋先生の所に通ってます。
ただ、高橋先生はやっぱり西洋医学のドクターなので、たとえば食事療法などに関しての理解はありません(肉だろうが魚だろうが食べたいものをしっかり食べなさいと。笑)
母はゲルソン療法を厳格に行っていますので高橋先生の治療の効果を測定するには他の要因が入ってしまいますが…(まぁ厳格にって言っても、こうして抗がん剤の投与だけはするわけですが)。
しかし、最低限度の抗がん剤の投与のおかげもあり、副作用はまったくありません。
そして肝心の癌も進行していません(X線での影はかなり消えてきています)。
このレビューを読む方はおそらく実際にどなたか身内の方が癌なんでしょう。
気になると思うので書きますと、母は肺がん(腺がん)ステージ4aです。この診断が出たのが昨年の10月。今も元気です。まぁ肺がひとつ機能していないので、急ぎ足ではぁはぁ息がきれますので、運動は制限されていますが、しかしそれも、私見ですが今年初めよりも息が深く入っているように思います。咳の強さ、息の量などが明らかに深くなっています。
ちなみに、母の周りでも癌は多発していて、ほとんどの方(標準治療というやつですね)はそのまま「そろそろ危ないらしい…」という話になっていたりとか、手術で取りきれなかったらしいとか、再発したとか、そんな話ばかりです。
なので、セカンドオピニオンでもいいと思いますので、一度先生に相談されることは決して無駄ではありません。
あらゆる可能性にトライしてみてください。
ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業(2)
ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業(1)の続編。
こっちは、内部設計とプログラミング、テスト、プロジェクトマネジメント、ソフトウェア産業の課題とITスキル標準など。
講義内容は書かれているが、どういう演習をしたのかは書かれていない。演習について、もう少し詳しく書いてほしい。
歌のない歌謡曲デラックス(上)
OB会(親睦会)のフォトムービー(スライドショー)を作成しました。
定年退職者をベースにした会であり、使用するBGMも同年代に親しみのあるものと考え、懐かしさのある歌謡曲を使いました。
■成功だったと思います■
歌(歌詞)が入ると、曲自体に引きずられますが、音楽だけですと その心配がありません。
つぎは「クラス会編」を準備していますが、ここでも使う予定です。
わたしの開高健
時を早まった台風のせいで欠航になった飛行機をあきらめ、特急と新幹線を乗り継いで帰京する間に一気に読みました。著者より2歳下の私は、本こそ無上の楽しみだった世代。みんな揃って高校時代に69の蛇が表紙の選集を読み、Oを読み、Aを読み、Kを読みました。あまりよくわからずHやYも読み、知ったかぶりの○○幻想を語り、親とは毎日喧嘩、ヘルメットの色分けやら、バリケードの差し入れやらに忙しかった時代です。
私は著者とは違い、Oにぞっこんでした。なんでもっと早くこの作家の作品を読まなかったの?もっと他にないの? フクコさんと同じように、探して読んで、また深みにはまって、才能に恋し、10代20代は過ぎてゆきました。まだW村上が現れる前のことです。
この本は、誰もが「文学」に恋した時代を鮮やかに蘇らせてくれました。
作品に恋し、それを世の中に産み出した「創る人」に焦がれ、そばで編集者として創作の場に臨席し、担当者として世界一早く作品が読めるのです!
こんな幸せってあるでしょうか? 恋する少女のハニカミが、この1冊から直球で伝わって来ます。
いいなあ、フクコさん幸せだなあ、羨ましいなあ…。他人の初恋を追体験する様なまぶしい1冊でした。
たまたまKファンで、私にこの本をみせびらかしてくれたM子さん! 有り難うございました。