EIGHTH(9) (ガンガンコミックスJOKER)
前巻までのセルシアの精神的ダメージやらルカの生死やらもあって、有耶無耶というかなぁなぁで終わりかねなかったナオヤの去就問題がここに来て浮上。ここら辺がエイスというか、河内さんというべきでしょうか。
ようやくホッと一息つける筈だった子供部屋(笑)の面々はそんなナオヤの為にまたも駆けずり回るけれど、当初りおの身を案じるのにいっぱいいっぱいだったナオヤは、病床にある彼女の、そして彼女を始めとした「研究者達」の努力やそれによる確かな成果を改めて目の当たりにし、ここに来て自分のやろうとしていた「ズル」というものがどういう意味を持つものだったかを改めて思い知らされて……。
そして悩む暇すら与えず、エイスというかセルシアやりおを襲う魔の手。ハッキリ言って、今回現れるスパイは「理性的にトチ狂った」感じが何ともヤバい(汗)それこそ、スパイの上司たる敵側の親玉も冷や汗を掻く程に。
個人的には、あの衝撃の告白以降セルシアラブぶりに拍車のかかったルカのネジの外れた暴走ぶり(笑)、りおという護るべき対象を得て庇護者の立場に立ったセルシアの奮戦、そして詳細は省くけどラストページ辺りでいい仕事したアンジェラ博士が見物。出番こそチョコチョコといった感じになってるけど、7巻辺りといい最近の彼女はその少ない出番の度に美味しいとこを掻っ攫ってる気がしますなぁ。
体制維新――大阪都
橋下市長を見ていると、以前の石原都知事を思い出します。
現状を大きく変えようとして極端な方法をとると、
たいてい
「変えてくれるかもしれないことへの期待」
と
「今までのやり方と馴染まないことへの嫌悪」
反応が表れます。
「キレイごと」を削ぎ落とすやり方は、
個人的には好感が持てる部分も多かったです。
もちろん、「そこは削ぎ落したらあかんやろ」と思う部分もありますが。
マニフェストやら美しいことを述べたところで、
実行してくれないと意味がないので、
「実行・実践」の政治家が出てきたことだけでも
ちょっと未来への光を感じます。
EIGHTH(7) (ガンガンコミックスJOKER)
収録内容は以下の4話
Operation.20 「Quality of Life,(6)些細なコードミス」
Operation.21 「Quality of Life,(7)a sacrifice(生贄)」
Operation.22 「Quality of Life,(8)それぞれの」
Operation.23 「Quality of Life,(9)ただひとつのわがまま」
前巻で倒れてしまった、りお先生の病名が冒頭で判明します。
割と耳にすることの多い病気で「ALL」と医学では略されるそうです。
発症が子供のほうが多いというのは、初耳でした。
80〜90%が助かると言われ安心するナオヤでしたが、それも束の間
りお先生の遺伝子のある欠損が事態を大きく動かします。
そんなりお先生を救うため、
ナオヤは心中複雑ながらもセルシアの助けを借りることを決断します。
ヒカルと共にバチカンへと飛び、まずはルカと合流。
一悶着あるものの、ルカを説得してセルシア奪還のため行動を開始します。
今巻では、ルカの大きな見せ場があります。
「EIGHTH」の登場人物の中では初登場時から印象が大きく変わったキャラでもあります。
他にもナオヤの過去が少しだけ所長から語られていたり、と見所が多くて楽しめました。
続きがきになる絶妙の引きだったので、次巻の発売が待ち遠しいです。
ドラマCD 機工魔術士~エンチャンター
最初は買おうか悩んでいましたが、思い切って買ってみたらハマリました!
森田成一さんは主人公の叶晴彦とばっちりイメージが合っていて
晴彦とユウカナリアの爆笑トークなど漫画では伝えにくい所がこのCDで立体的に聴けちゃいます。
☆私的なおすすめは藤川優香と声優さんの声がピッタリ合っているってとこです!優香姉のほんわかした部分が特に合っています。
他のキャラの声も声優さんがたの素晴らしい表現など注目するところがたくさんあります。
思い切って買って本当によかったです!
橋下主義(ハシズム)を許すな!
大阪ダブル選挙に合わせ豪華執筆陣による緊急出版!!―と銘打った本書。出版のタイミングといい、アジテーション風味のタイトルといい、対橋本ネガティブ・キャンペーンを狙い過ぎた感があり、有権者を離反させたり、読者を敬遠させたり、かえって橋本という火に油を注いでしまったり、逆効果の可能性を否定できない。なかなかの好著であるのに、そこが難点といえば難点である。
こんなタイミングでなく、もっと早く、橋下ウイルスに感染し熱に浮かされている大阪府民、大阪市民、そして国民を解熱させる啓蒙薬として投入されていたならば、より素直に受入れられただろうに、惜しまれる。
本書に収められている内田樹の「おせっかい教育論」は、阪大総長の鷲田清一、住職で大学教授の釈徹宗、大阪市長の平松邦夫、それに内田を加えた同タイトルの共著(座談)を受けたものだが、教育予算を惜しみ、とかく教育を粗末にすることの少なくないこの国の国民にじっくり教育というものを考えさせてくれる深みのある内容だ。橋下の教育基本条例は、奴隷教師、奴隷生徒の量産を目論むものであり、まさに本書のいう「ハシズム」の本性を表すものだが、実は我々国民自身の中に潜む、教師や子供(自分の子供ではなく他人の子供)を自分の思い通りにしたいという願望を映したものでもある。
独裁願望に浸り切った者に効き目はないが、自己の内なる独裁願望をかすかながらも自覚できる読者には、是非、本書を手にして欲しい。
「はじめにやつらはニートとフリーターに襲いかかったが、私はそのどちらでもなかったから声をあげなかった。つぎにやつらは教師と生徒に襲いかかったが、私はそのどちらでもなかったから声をあげなかった。つぎにやつらは公務員に襲いかかったが、私は公務員ではなかったから声をあげなかった。そして、やつらが私に襲いかかったとき、私のために声をあげてくれる人はもう誰もいなかった。」マルチン・ニーメラーの有名な言葉を対岸の火事だと思えない人々が少数派でないことを祈る。(スーパーマリオ)