ウルトラマンネオス(2) 謎のダークマター [DVD]
平成版ウルトラマンの中でも傑出した作品です! 明らかに予算がないのが丸分かりでセットもショボいです。 でもそれを補って余りあるストーリーの豊穣さには平成版のウルトラマンが無くしてしまったものが詰まっています。
宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)
ものすごい濃い内容。タイトルの疑問を冒頭で呈示して、素粒子の探求でクォークまで解説した後から、4つの力の説明になり、量子色力学、弦理論、CP対称性の破れまで至り、「物質とは何なのか」「なぜ物質は物質として存在するのか」の根源にかなり迫っているな…と思ったらまたタイトルの疑問「宇宙は何で出来ているのか」に戻ってくる。宇宙の重さの96%は何か。わかりませんが結論。本書が縷々書いてきた話はそのうちの4%に過ぎない。暗黒物質はどこにでもあるけど、ほかの素粒子と全く付き合いがなく、我々の体や宇宙をすいすいすり抜けているのではないかと著者は推測する。暗黒物質よりさらに多いと推測される暗黒エネルギーについてはさらに不可思議だ。ものすごい宇宙が膨張しているにもかかわらず、密度は全く変わっていないのだという。見つかってもいないものの密度やら分量やらがなんで推定できるんだ、いう疑問はさておき、こんな物理法則をあざ笑うような妖怪みたいなものを探す気によくなるなあ…と思う。自分だったら匙を投げる。
なにせ新書でこれだけの内容なので、数式はなくエピソードもはさみ込んで軽いエッセイ風の文体で書かれていて、基礎知識も不要ではあるものの、崖を登るような急ピッチで内容が難しくなる。私は、坂田モデルや量子色力学の項の解説はチンプンカンプンで理解をあきらめた。他のところも頭で字面はわかっても、内容が腑に落ちてこない所も多い。だがそれは、内容が本当に難しいからであって、この種の入門書としては、かなり分かりやすい部類に入ると思う。素粒子、宇宙の根源に興味がある人はトライする価値のある本ではないか。先に述べた通り、題名の疑問の解答は「ほとんどわからない」のだが、20世紀末になって「わからないということがわかった」ということが収穫であると著者は説明しようとしている。
宇宙のダークエネルギー 「未知なる力」の謎を解く (光文社新書)
宇宙加速膨張の根源的なエネルギーとして注目されている。本書では幅広い宇宙論関係の中で特にこの奇妙な存在に焦点をあて分かりやすく説明してくれる。わかりやすくというのは理論的な解説上という訳ではなく、なぜこの分野が注目を集めるのかという興味を喚起してくれるという点で。
特にアインシュタインが失敗とした一般相対性理論の方程式に付け加えた宇宙項が実はこのダークエネルギーの話しに結びついている点は非常にびっくりした。本文にも引用されていたが、方程式は考案者より賢いという言い回しにぴったりである。
後半の宇宙観測に関する章は、日本が現状最先端の技術力を背景に研究のトップを走っているが、今後の基礎研究者の層の問題、科学技術分野における日本の国家戦略の危うさについて考えさせられる。
理論面の解説、観測機器の解説とバランスよく配置され、新書としては良くまとまった良書だと思う。
狂騒する宇宙―ダークマター、ダークエネルギー、エネルギッシュな天文学者
宇宙とはどんなものなのか、宇宙にはSF以上の不思議なものがあふれており、最新の天文学の話題を、やさしく解説してあります。
また、ユーモアにあふれており、そこらにある科学解説書とは違い、読んでいて飽きません。
翻訳も読みやすいので、是非オススメします。