kanji ishimaru
ショパンの曲に日本語詩のついた「名もなき風になるまで〜別れの曲」
他アーティストのカバー曲などの1枚は、そばで語りかけてくれるような
響きにうっとり!
ミュージカル ナンバーが納められた1枚を聞き終える頃には
ドラマティックになっている自分に気づきます。
うっとり!トキメキます!。
チャップリン・フィルム・ミュージック・ベスト・セレクション
何度か、チャーリーの映画音楽を購入しましたが、演奏がイマイチで、ガッカリしたものです。・・・でも、当盤は、ミッシェル・ビラールが原曲の雰囲気を壊さずにアレンジしているので、映画を観て感動した思いを再現できました。選曲も有名作品から小品まで選んでおり、チャーリーの音楽はコレ一枚で十分楽しめます。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)
評価の大きく分かれる作品だと思う。伊坂ファンの間でも、分かれるだろう。
伊坂氏によると、本書はゴールデンスランバー (新潮文庫)と同時期に書いた本だ。この2冊は異なるアプローチで書いて見ようと思ったらしい。本人としては、モダンタイムスの方が“集大成”という認識でいたが、世間の評判は逆で、ゴールデンスランバーの方が上だったようだ。(参考:IN★POCKET 2011年10月号)
確かに本書は、伊坂幸太郎“らしい作品”というわけではない。
何となくスッキリしない、もどかしさのようなものも感じる。
ちなみに、本書は文庫化するにあたり、かなり手が加えられている。私はハードカバーの新刊で本書を読んだが、まぁ3年という時間の流れもあり、記憶もほど良く失われ、文庫も抵抗なく読めた。
抵抗なく?いや、面白かった。
感想としては、ハードカバーを読んだ時よりも、文庫の方が面白く感じた。
それは単純に加筆があったからというわけではなく、自分の内面の変化が理由だと思う。正直にいうと、ハードカバーで読んだ時は、つまらないと感じ、少しがっかりした。
本を読み返すと、得てして新しい発見があったりする。本は読む時期、読む年齢によって変わる。本書は加筆があるだけに、1度ハードカバーを読んだという人にもお勧めしておきたい。
ただし、やはり万人に受けるタイプの小説ではないと思う。伊坂氏の実験的な小説、くらいに思って読むのがちょうどいいと思う。(実際は、伊坂氏の本質的な本だと思うが)
チャップリンの映画音楽
チャップリンの代表作(の一部)の名曲をそのまま忠実に演奏してくれており、チャップリンの音楽集として非常に質が高いと感じました。映画を何度も観て曲が頭から離れなくなっている人もすんなり聴ける一枚。
個人的に非常に残念なのは、「ライム・ライト〜テリーのテーマ」が収録されていないこと。このクオリティであの曲を聴いてみたかったなぁ。
しかし、全ての作品は網羅せずに、敢えて作品を選んでその作品の曲を多く演奏するという方向性は良いです。流れるように映画のシーンが浮かんできます。
大音量にしても聴き応えのある演奏なので、普段のBGMとして流すのにも最適。
比較材料として、『チャップリン・フィルム・ミュージック・ベスト・セレクション』と同時に購入したのですが、こちらは、アレンジと編曲がオリジナルから大分外れており、演奏の質もそれほど高くないです。ですので、こちらで肩すかしをくらった人も、安心して聴けます。
モダン・タイムス (2枚組) [DVD]
本作は、当時の自動車王ヘンリー・フォードを激怒させたことでも知られる。
もっとも、この後はアドルフ・ヒトラーを敵に回すことになるのだが、少なくともチャーリーは「アジテーター」じゃない。
もちろん、それが話題になることは承知の上だったろうが、凄いのはそれらの「警鐘」が現代にも活きていることだ。
「モダンタイムス」はチャーリー熟練の「喜劇」だ。決して「ドタバタコメディ」じゃない。
工場のイメージは、若干「メトロポリス」の影響もあるのかな、と思うが、そこで暴れまわるチャーリーの姿は、もう至高の業だ。
チャーリーとバスター・キートンが100年経っても「スーパースター」として残り、ロスコー・アーバックルが消えてしまったのは
ロスコーのスキャンダルのみならず、そこが喜劇とドタバタコメディの「境」だと思う。
クラウド時代を迎えて、我々の生活も化石燃料から「電気」へ完全移行しつつある。
自動車まで普通に電気で走ろうとは、チャーリーも想定していなかったと思うが、最近ふとこの作品を思い出すのだ。
機械を動かす立場から、機械(クラウド)の下で動かされる立場。
「モダンタイムス」はある意味恐怖映画だとも思うのだが、機械労働に飲み込まれて、おかしくなっていくトランプの姿は、
病んでいく現代を見透かしているようだ。
世の中はどんどん便利になるが、それに伴い失うものもある。
チャーリーの警鐘は、これからも永遠に生き続けるだろう。
星を付けるのもおこがましいが、とにかく5つ星です。未見の方はぜひ。