はじめてのiモードJavaプログラミング―準備から配布まで「iアプリ」開発のすべて
説明が平易でわかりやすく、最初からほとんどつまづかずに最後まですっと読めます。他のプログラミングスキルがそれほど無くても理解できるような構成になっています。
ただ、初級者があまり悩まないようにという配慮だと思いますが、「習うより慣れろ」という感じなので、より深いところを知りたくなったら他の本を参考にする必要があります。
クロスファイア [DVD]
ミヤベ作品にここ2〜3年はまっていて、「クロスファイア」が一番最初に読んだ作品だった。
映画やドラマもほとんど見たが、そのすべてが駄作と言える出来。
唯一良作といえるのがこの作品だ。
原作では途中から同じ超能力者との関係に溺れていく主人公だが、
正直結末を描くために無理矢理あの展開に持っていった感じだった。
映画の中で同僚に想いを寄せる主人公の方がきわめて自然に感じた。
この作品は原作とは全く別の作品として鑑賞することを勧める。
ミヤベ作品はどれも複雑な人間関係が描かれているので、
これらをすべて表現するには恐らく今の日本人の監督では能力が足りないのだと思う。
それと「青木淳子」と「矢田亜希子」のイメージが違うという人が多いが、
若くてちょっと綺麗で、でも翳がある女性がイメージなら
「矢田亜希子」はよく演じていたのではないだろうか。
怪談新耳袋 -三人来るぞ編- [DVD]
新耳袋シリーズ。今回も面白いエピソードばかりで十分、楽しめました。今回は黒川芽以主演オンパレード。よく知らなかったのですが、いいアイドルですね(話が逸れた!)
たまたま、隣で見ていた母が、あのショートショートのテンポについてこれず、終始???って顔していたのが、余談ですが笑えました。
追憶の庭
2007年4月発表の1st Mini Album。
Rouse Garden(ラウズ・ガーデン)は女性ヴォーカルのロックバンド。
音楽性は、基本的に90年代以降のオルタナ/UKロック影響下にあると言える。
そこに日本的な情緒・情念を感じさせる歌メロで、
文学的な歌詞を歌うはるかのヴォーカルが入るところに、その個性がある。
タイトル通りの明るさを感じさせる"daisy"で幕を開ける一方で、
"消えない罪""鎖""金盞花"ではその仄暗い情念を伝えてくる。
それでいて、繊細さや哀しさをも届けてくるところにラウズの真価がある。
哀しく美しく、そして温かく優しい"海と真珠"が個人的にフェイヴァリット。
鬼束ちひろ、Cocco、坂本真綾といった名前にピンとくるロック耳に推薦したい。
希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
著者は現代社会の社会分析としてパラサイトシングルの存在を指摘した社会学者である。本書の定義する希望格差とは希望を持つことのできる人とできない人の二極化である。本書では綿密・多角的な視点で資料を用意してその状況を説明している。
高度成長期は貧乏人のお金持ちへのねたみはジェラシーであり”自分もそうなりたい”であったが、希望格差社会ではねたみはエンビ―とあり、”自分がこんなに不幸ならばお金もちもそうなればいい”と社会心理も変化すると説明しているのが印象的だった。
ただ総論の感想としては、資料を緻密に集めた労作である事は認めるが、その理論検証と比較して社会の現実は社会学者の著者の指摘を受けるまでもなく、多くの市民が多かれ少なかれ、さまざまな場面で、自明に感じている事を越えていない感をもった。
そして、その考察を進めてみると果たして「希望」とはどのような事をさすのか、定義の不明確さをより強く認識した。貧乏でも生活・経済が年々豊かになる事が希望なのだろうか、明日の棲みかと食料の享受できる社会には「希望」がないのだろうか。マズローの欲求の段階説を持ち出さなくても、「生理」的欲求は「社会」的欲求より優先される。