葉桜が来た夏〈3〉白夜のオーバード (電撃文庫)
学級委員長からの強引な誘いにより、葉桜と共に校外学習に参加することになった南方学。訪れた<十字架>付近の島で学が見つけた少女、白夜を見た葉桜は異常な反応を示し彼女を保護しようとする。
南方恵吾の外遊中におきる事件、日本政府とアポストリの間に結ばれたかりそめの平和を壊しかねないもの。二人の活躍により事件は収束するものの、新たな事件への火種は既に熾された。破滅的な戦いが起きる日は近いのか…
読んでいる間、アポストリ側の政治力があまりにも弱すぎることに違和感を感じていた。その点については作中でも終盤に触れられていたので意図的なものと分かったのだが、あれほど戦争に長けた種族に外交力が無いと言うことは、人類史的な視点で見ると考えがたい。戦争が上手い国は周りの国とよく小競り合いをするし、よく小競り合いをする国はよく他国と交渉をする国でもあるからだ。
1巻、2巻でも何か違和感を感じ続けているので、すんなりと面白いと言い切ることが出来ないのです。
蔦からまるQの惑星
いや、家なき子と打点王とアデイインザライフは好きでしたけど、小林ゆうとか入れないでほしかった・・・
特撮で共演したのはわかりますが、
筋肉少女帯というバンドと共演させるのはそれこそアウェーな気がしてなりません。
X.Y.Z.→Aのニィちゃんが歌う詩人オウムの世界聞いてるような複雑な気分でした。
葉桜が来た夏〈2〉星祭のロンド (電撃文庫)
1巻の終わりから少し進んだ葉桜との関係が書かれてます。
葉桜との共棲生活のお陰か、1巻冒頭に比べると学がかなり、丸くなった気がします。
学が鈍感なのでヤキモキしている葉桜が可愛いのですが、突如として、現れた星野に引っ掻き回される姿も。
学が星野を気にする理由があるのですが、そのせいでややこしくなってます。
葉桜と星野のやり取りは微笑ましいです。
今回も裏で色々と動いている連中が居ます。一方で1巻で明かされなかった南方大使や前評議長について、隠されていた部分も明らかになります。
学と葉桜もラストに少しは進んだと言えるのかも知れません。
ちなみに伯母上様は直接出てきません。出番なしに等しいです。
葉桜が来た夏 (電撃文庫)
ボーイ・ミーツ・ガール。
まさにそこから始まる物語。
異星人との衝突から生まれた悲劇から19年後、
高校2年の学生のもとに、宇宙人の美少女が同居しにくるというお話。
電撃大賞選考委員奨励賞受賞作品。
でも文章力は新人のものじゃないです。とても上手い。
簡潔にして密度が濃い。読みやすく入り込みやすい文章です。
確かに骨格だけ引っこ抜いちゃえば既存の作品と被る部分も無いではないですが、それ言っちゃうとボーイ・ミーツ・ガールの小説自体が存亡の危機に陥るのであえて無視。
他にも少々疑問を感じる所がちょこちょこあるのが残念ですが、物語を楽しむには細かいこと気にしないのが一番です。
ただ、
難を言えばもうちょっとボーイ&ガールのからみが時間をかけて見たかった。それが本音。
大枠の話が出来上がってるから、その風呂敷を閉じなきゃいけなかったのかな。
主人公:学とヒロイン:葉桜の強情なふたりのぎこちない交流がもっと見たかった。
もう一息魅力が出し切れて無い気がしました。
でも逆に言えばまだまだ見えてきそうな余力があるということで。いい子達ですよ。
葉桜が来た夏〈5〉オラトリオ (電撃文庫)
1,2,3,4巻を読んだ人はまず間違いなく読んで面白いと思うはずです。
逆に前提をしらないと厳しいと思いますね。
結論から言うと良い終わり方でした。個人的には少しもの足りない感じはしますが話しは綺麗にまとまっています。ネタバレは避けたいのであまり詳しくは書きませんが、人間関係が面白い作品です。人って大切ものの為なら強くなれると強く思わされました。
予断ですが、学の父は格好いいと思います(笑)