墓場鬼太郎 第四集 (初回限定生産版) [DVD]
シリーズ前半は「まあ悪くはないけど」的に見続けていましたが
第6話『水神様』から一気にテンションが上がりました。
ここからシュールさがひとつ突き抜けた印象です。
驚くべきなのか悲しむべきなのか笑うべきなのか怖がるべきなのか
わからない場面が多々あります。(私はたいてい笑っていましたが)
初回特典も一番豪華(ブックレット)ですし、
TVを1話、2話あたりで中止してしまった方、全く未視聴の方は
この4巻から購入し、面白かったら1⇒2⇒3巻と
買い上がってご覧になるのも全然ありだと思います。
(2巻、3巻から買うのは前後の繋がり上お勧めしません)
この巻に限っては上記した理由などにより星5つです。
「鬼太郎シリーズを今まで全く見たことがない」、あるいは
「勧善懲悪・品行方正な鬼太郎しか認めない」方以外はぜひどうぞ。
墓場鬼太郎 第三集 (初回限定生産版) [DVD]
本当に、素直に面白くて、楽しませて頂きました。
コッペパンの為というか、素直な欲望の結果、東京を大パニックに陥れ、水木の最期には「じゃっ」と一言で済ましつつ、目玉親父が人質にされる事には涙するなんて、嗚呼、なんて鬼太郎は素直な子なんでしょう!
ニセ鬼太郎、鬼太郎を愚弄した者、存在を信じなかった者達への最期がとても淡々と描かれていて、余計な事を考えさせない所、それがまた面白かったのです。
いやはや、本とに、ハマりますね〜。
墓場鬼太郎 第二集 (初回限定生産版) [DVD]
第二集は収録されている3・4・5話いずれにも登場する「寝子」編。
第二集でもレトロモダンな雰囲気は健在だが、第一集(1・2話)で表現されていたモノノケとしての鬼太郎は封印され、その分ちょっとコミカルで人間臭い鬼太郎と寝子やニセ鬼太郎といったゲストキャラが魅力的に描かれている。
意外にも(ファンの方失礼!)ショコタンの瑞々しいアフレコが素晴らしく、寝子の魅力を一層引き立てている。また劇中歌「君にメロロン」は単なるアニメソングの域を超えた出色の出来栄えで、意外にも(これまたファンの方失礼!)聞かせるショコタンの歌唱力とともに本集の売りと言える。
是非本集の原作である「貸本まんが復刻版墓場鬼太郎2(角川文庫)」と比べてみることをお勧めする。アニメ墓場鬼太郎全編を通じて言えるが、原作の再編成・アレンジが素晴らしく、原作の味わいを失うどころか、更に魅力を高めていることに気がつかれると思う(うさんくさいテレビ番組「死後の世界は存在するか」の進行に合わせて過去と現在のエピソードがあやしく交錯する5話がその典型)。スタッフの力量と原作に対する愛着にただただ脱帽するばかり。
そして、原作にはない5話のラストシーン、現実を受け入れることを拒否し泣き叫びながら寝子を迎えに行く鬼太郎と、人間と死霊の間を揺れ動きながら鬼太郎を拒絶する寝子の頬を伝う涙は、悲恋のエピソードを一層盛り上げ原作とは違ったテイストを出すことに成功している。(原作での鬼太郎がどう失恋の痛手を乗り越えたかは是非ご自身で確認してくださいね)
墓場鬼太郎 第一集 [DVD]
正義のヒーローじゃない頃の、本来に鬼太郎がここにあります。ちょっと哀しくてちょっと残酷な鬼太郎の誕生話も、見事に再現されています。かなりホラー色が強いんですが、水木しげるらしい世相風刺もあって重くはないんですね。その辺、小さな子どもにはわからないと思いますが、大人のために鬼太郎です。オープニングは電気グルーヴなんですが、みんなタテノリしていて笑えます。CD買っちゃいました。内容とは関係ないのですが、特典のストラップがいまいちだったのが、ちょっとがっかり。
墓場鬼太郎 BOX 【初回限定生産版】 [Blu-ray]
過去のアニメ化では社会批判を含みながらも鬼太郎=正義のヒーローというスタンスは崩れなかったのに対し、
本作の鬼太郎は最も妖怪らしい…否、人間達の中で生きるために人間の本性に近づいているといってもいい存在。
一族の最後の生き残りである事を考えれば自分本位に生き残ろうとするのも当たり前?
(育ての親の水木氏を見捨てる辺り、子供の視聴者の共感など完全に拒否!)
一方で鬼太郎シリーズ固有のテーマ、文明社会の中で汗くせしている現代人への皮肉や自然への哀愁も健在。
終盤には町の近代化も進み妖怪にとって住み難い世の中になっていくにも関らず
「生活は苦しいけど(地獄より)人間社会の方が、刺激があって面白い」と言って強かに生きていこうとする
鬼太郎&ねずみ男の存在が自然崇拝的思想の押し付けにならない絶妙の立ち位置になってくれています。