のだめカンタービレ ベスト100 (通常盤)
ドラマ化に続きアニメーション化された「のだめカンタービレ」
その作品内で使われたクラシック曲を集めたCD…ですが、
正直「のだめ」の名前を付けなくても
良かったのではないでしょうか?
収録曲はラフマニノフやガーシュウィン等の
「のだめ」でお馴染みの楽曲ですが、
無理やり100曲詰めた感があります。
収録されている曲は「のだめ」以外でも
耳にされたことのあるものが多く、
その辺りにおいてのベスト盤としては良評価です。
しかし「のだめ」の名前に惹かれて購入した方としては
少々肩透かしを食らうかも知れません。
「のだめカンタービレ」の世界観を味わいたいという方は
「のだめオーケストラ LIVE!」「のだめオーケストラ STORY!」
「ブラームス:交響曲第1番〜のだめカンタービレ」の3点を
購入されたほうが満足するかと思います。
クラシックのコンピレーションとしては★を多く付けたい所でしたが、
「のだめ」ブランドとして見ると残念でした。よって★3つです。
のだめカンタービレ ベスト100 (完全生産限定盤)
のだめカンタービレに挿入曲として出てくる曲のフルバージョンが収録されています。
のだめ好きなかたも、そうでない方も満足できるクラシックアルバムです。
初めて聞いたとき体に電気が走ったような衝撃を受けました。
いちよう通常版は来年1/1に発売予定ですが、できれば限定版をお勧めします。
チャイコフスキー : ピアノ協奏曲第1番
1000円という廉価盤ですが、とても見事な骨太の演奏でした。
チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』を聴く時、華麗なオーケストレーションに負けない強いタッチのピアニストでないと到底この曲を表現し得ないと思っています。
ロシアが生んだ「鋼鉄のタッチ」と呼ばれたピアニストのエミール・ギレリスならではの迫力ある演奏を随所で聴く事ができます。指揮者のズービン・メータの存在よりも、ギレリスの歌心の方がずっと勝る演奏でした。ニューヨーク・フィルハーモニックは、金管も木管も弦もよく鳴っています。それに埋没せず、第1楽章も第3楽章も堂々とした演奏を重ねています。
ことに第3楽章のラストは素晴らしく、最後の和音が鳴っている途中からすでに大きな拍手が届いたことからも伺えます。
カップリングのレナード・バーンスタインが指揮し、グラフマンがピアノを奏でるラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』も気に入りました。少し遅めのテンポですが(録音当時は標準だったと思いますが)、実に堂々としたラフマニノフです。全編をロマンティックな香りが漂い、ことに第2楽章と第3楽章の甘い旋律とハーモニーにはうっとりとさせられました。