懐石入門
内訳は、茶事の概説に始まり、各月の茶事に合わせた料理写真が12ヶ月分で120頁、
料理の調理手順の解説(写真なし)が60頁、茶事の作法が60頁です。
私は、料理の供し方を中心に、茶事の作法の部分を読みたくて買ったのですが、
茶懐石より茶事全体に興味があるという方は茶道の入門書を読まれる方が良いでしょう。
基本的には料理写真を見る本でしょうが、著者の高橋さんのまえがきによれば、
茶懐石は亭主が主体となって客をもてなす茶事の一部なので、
走り過ぎない控え目な料理とするよう心がけていらっしゃるということで、
独創性が高い料理を期待される方には必ずしも費用対効果が良い本とはいえないと思います。
元が月刊専門料理という雑誌に掲載されたものということですから、
料理に強い興味の有る人又は職業人向けなのでしょう。
それでも、料理と器の美しさは目を引くばかりであり、
特にこれまで使いづらいと思っていた交趾焼の皿が活き活きとしている様には驚きました。
内容・価格共に万人向けでは無いですが、私はかなり満足しました。
家庭で作れる茶懐石 (お茶のおけいこ)
茶懐石を作るなんて、到底無理だと思っていましたが、この本に出会い、やってみようかなという気持ちになりました。 家庭で、しかも工夫次第では自分ひとりで作れるコツが書かれてあります。身近な素材の工夫の仕方、下準備の仕方、簡略化の方法が紹介されています。 プロみたいに作ろうとするのではなく、家庭料理の延長でありながらも、決まりごとにのっとってアレンジすればよいことがよくわかりました。 懐石風の盛り付けのコツなども載っていて、普段の料理にも役に立つと思います。