心の野球―超効率的努力のススメ
野球に関しては小学校の頃に友達と遊んだ程度の素人です。プロ野球も見ません。
ネットで桑田さんの根性野球否定論を読んで、興味が湧いたので本書を買いました。
(そういう方が意外と多いのではないでしょうか)
結果から言うと、予想通りの内容で、根性論否定論者の私の考えを
後押しされたようなすっきりした読後感があります。
ただ、桑田さんは決して「気合いと根性が無意味」だとは言っていません。
それを養う方法が理にかなっていないこと、また気合いと根性だけで
すべてを乗り切ることはできないこと、を理論的に説明しているだけです。
これは私のような「巨人の星」の野球観しか持たない素人には意外でした。
他のスポーツと比べて、非常にインテリジェンスが必要なのだと感じました。
でも、テレビの野球解説者や、コメンテーター、そして一部の「教えるスキル」の
欠如した少年野球の監督を見ると、正直、インテリジェンスらしきものは
感じられませんし、きっと同じように桑田さんも思って本書を書いたのでしょう。
いろんな意味で、読む人を選ぶような気がします。
野球の神様がくれたもの
タイトルから自伝のような内容かと勝手に想像していたが、
著者が大学院にて研究していたものが中心であった。
前作・前々作の「野球を学問する」「心の野球」を読了された方は、さらに深めて消化できることが出来ると思う。
非常に興味深かったのは、野球のアマチュア指導者に関しての記述である。
練習時間や指導の姿勢など、アンケートによって統計をとられている部分もあるので具体性、説得力がある。
指導者の指南書となってほしい、そういう一冊であった。もちろん指導者というのは野球以外の分野の人たちにも。
古武術に学ぶ身体操法 (岩波アクティブ新書)
手を振らない走り方をとりいれて、躍進した東邦高校バスケットボール部。
力を無駄にせず、体をうまくつかうという感じでしょうか。
この本を読むと、ぜひ古武術をやってみたくなります!
そして、古武術の魅力だけでなく、著者の思想にも感銘を受けます。
凄い人というのは皆、思想を持っているものです。
野球を学問する
あのジャイアンツの桑田投手が、あのサッカーという名の戦争―日本代表、外交交渉の裏舞台の平田竹男教授の指導もとで、A4リポート用紙96枚の大作 「野球道の再定義による日本野球界のさらなる発展策に関する研究」を書き上げた。少しでも論文を書いた経験がある人ならばお分かりのことと思うが、一年という短期間でこれだけのボリュームの文章を書くということだけで並大抵のことではない。しかもその論文が「最優秀論文賞」を受賞しているのである! 単なる「お勉強」した成果の引用と考察だけでは賞はもらえない。新たな「発見」が必須なのである。
本論文の核心は「プロ野球選手270人全員(二軍を含む)へのアンケート」であろう。これまで何人もなしえていない調査を、プロ野球の年間スケジュールを熟知した桑田氏が人脈をフルに駆使して初めて可能になったものだ。その意識調査の内容もたいへん興味深い。最優秀賞を獲得するにふさわしい「新たな知見」に満ち満ちている。本書でその論文の概要は分かるのだが、ぜひ論文自体を読んでみたいと思わせる。
そして、「野球道の再定義」として提示されたビジョンは、実に腹に落ちる、説得力のあるものである。
野球を愛し、野球のことを考えたい、すべての方にとって絶対の必読書と言える。
試練が人を磨く 桑田真澄という生き方 (扶桑社文庫 く 8-1)
ここ数年、桑田選手が勝ち星を伸ばせないのを一ファンとして心配しながら見ていますが、この本に書いてあるように試練をも力にかえるべく鍛練に励んでいることと思っています。ぜひ、再びローテーションの一員として私達に美技を見せてほしいと思います。桑田選手の素晴らしさは野球への取り組む姿勢だけでなく、物事に対する考え方だと思います。是非多くの方に読んでほしい桑田選手のことを知ることができる貴重な本です。ぜひ!!
「野球×仕事=桑田から学ぶこと多し」