ビジュアル版 脳と心の地形図―思考・感情・意識の深淵に向かって
専門的な知識などが無くても、十分に脳や心に関する理解を深めることができます。ビジュアル版とあるとおり挿絵がおおく、読みやすい本だと思います。
カヌチ 黒き翼の章(通常版)
何だかんだといいつつ、発売を心待ちにしていたのですが
白の章に比べ、主人公であるアキの存在がしっかりとしていて、その点だけでも前回より高評価になりました
システム面に関していえば、周回プレイには欠かせないスキップについては、ほかの方も書かれていますが
前回はスピードが微妙に遅く、何度もプレイするには辛かったのですが、今回はその点も改善されています
他には前作でも(個人的には)ハマった鍛冶と採取と料理
こちらも鍛冶に関しては道具が必要になり、道具によって成功率が変化したり…
採取も昼と夜では同じ場所で採れる物が違ったり、利用税が掛かったり…
料理も前作では失敗ナシでしたが、今回は鍛冶同様、道具によって成功率が違ってきます
前作のデータを引き継げば、お金も換金されて入ってきますので少しは楽になりますが
換金率は0.02なので、かなり少なくなります
前作より序盤からお金が掛かりますが、依頼もありますし、作成した武器を売る事でもお金を作れます
…と、色々とやり込み要素が増えているので、SLG部分が好きだった自分には嬉しい限りです
後は一番肝心な恋愛部分ですが…こちらも白から見れば、格段にレベルアップしてると思います
「白黒両方のメインキャラ(+α)がアキED」、これだけでも自分にとっては星5つです
(ただ白キャラ攻略はデータの引き継ぎが必要なので、今作からプレイされる方は注意です)
隠しキャラに関しては今回はカヤナのみですが、こちらも良く出来ていると思います
まぁ…細かい事を言えば、色々と残念な部分はあるのですが…
強いて言えば、個別ルートがかなり忙しい展開で、ちょっと消化不良気味
白キャラルートはメインが黒キャラという事もあるんでしょうが、何というか…かなり端折られてます
でも白ではカヤナ寄りだったキャラも、一応は納得できる形でアキ寄り展開になっているので
その点は素直に喜べました
ただ、これはどのキャラにも言えるのですが…EDはかなり唐突
加えて似た様な展開が多いので、ちょっとなぁ…と思われるかもしれません
黒キャラはスチルコンプ後に画廊、白キャラは回想コンプ後に回想録に出てくるオマケイベントを見れば
多少それが解消されるキャラも居ますが…
一部キャラに関しては、事の真相が分からないまま終わってるので、その点はかなり残念です
かなり難しいでしょうが、FD等で補完して…もらいたいですね
前作のレビューでも言ってますが、設定やキャラ自体はとても良く出来ていると思うので…
白黒両方プレイして思ったのは「白から通してアキ寄りでプレイしたい!」という事に尽きます
何より、今回の様な黒キャラとの絡みを、白の章で白キャラと見たかったなぁ…と
でも何やかやと言いつつも、出会えて良かったなぁ…と思える作品です
ただ、星に関しては5つにしたいところですが、上の諸々を考えて星4つにさせて貰います
純白の条件 (B‐PRINCE文庫)
(あらすじ)
高校生・羽根は、幼馴染の精悍な生徒会長・日夏の事が大好き。だけど、いつも彼は意地悪で冷たい。その原因は羽根と日夏の兄・冬月が付き合っていると、日夏が誤解している事で?実は、羽根の身体には『秘密』があり、その治療のため医者である冬月の元に通っているのだ。しかし、羽根が冬月に抱かれていると思い違いをした日夏の心には、激しい嫉妬が芽生え…羽根を押し倒して!?
一種の両性具有ものです。
雪代鞠絵さんは「傷ついた魂の、幸薄い健気受け」「切なさ」を書かせたらBL界広しと言えど右に出るものは少ないと思うのですが、今回もそこはしっかりと押さえてくれています。
この日夏(攻め)が、兄・冬月へのコンプレックスもあり、羽根(受け)に冷たくしているのだけど。羽根の秘密と、大好きな羽根がまだ誰にも汚されていない事を知って、放たれた様にケダモノになっちゃうんですね。この突進っぷりが青い若者らしくて、とっても良いんですよねー。あんだけ冷たくしてたのに、もう羽根しか目に入ってなく、大突進です(笑)。
日夏は、兄・冬月から必死で羽根を守ろうと、彼なりに必死に頑張る。そういうトコも良いキャラでした。
主人公の羽根も、幸薄い健気な受けなんだけど、芯は強くて日夏を守ろうとするんですよね。好感がもてる子でした。外見はまんま女の子で女装だって似合ってます。
私は、受けでも女の子っぽいイラストの高校生男児はちょっと抵抗があるのですが、今回のこの羽根はその理由があるので全く違和感無く読めました。
雑誌掲載分に加え、書き下ろしで2人のラブラブ幸せ後日短編がのっています。
ガンパレードオーケストラ 青の章~光の海から手紙を送ります~ (通常版)
僕の人生でガンパレードマーチほど楽しかったゲームはありませんでした。
小説も全巻所持してます。
ですがマーチのキャラの印象が強すぎてオーケストラのキャラは淡泊でした。
それに戦闘システムもただ打ち続けるだけの戦略無しの戦闘でした。
アルファシステムさんは新たなゲームをだすより、マーチを次世代機でフルリメイクさせ、小説の山口防衛戦や九州奪還戦を追加して発売していただきたいです。
戦闘はオーケストラの方を改良させ味方の詳細な指示を新たに付け加え、より臨場感のある演出にし、大体的に宣伝すれば売れると思います。
素人意見ですいませんがガンパレードマーチは最高でした。
指揮官の条件―朝鮮戦争を戦い抜いた軍人は語る
戦場における指揮の執り方と言うよりかは責任の取り方について書かれた本です。作者は朝鮮戦争を韓国軍の前線指揮官として戦い抜いた白将軍という人で戦前は日本軍の一員として中国大陸を転戦したそうです。この本の紹介文にも書いてありましたが、「指揮官は一番のファイターたれ」とか「真の勇気は責任感から」という感じでリーダーシップとは何なのかということを戦場での経験を交えながら書きつづっています。日本人好みの一人で十人をやっつけたとかいうお話や常識を覆すような奇策は一切出て来ませんが戦場での情報の大切さや組織内における調整の難しさが克明に記されているのが印象的です。特に戦場で人種も文化も違う韓国軍とアメリカ軍が共同で戦うのに「カッチカプシダ(一緒に行こう)の精神」が大切だったという言葉は今の日本人にも無視できないものがあると思いました。文句なしに星五つです。