謎解き古代文明
古代文明の真相を知ることも楽しいですが、どんな仮説があるのか、それを知ることもできることが楽しいです。
ちょっと高いと思いますが、ブランドになってしまったのかな、と思います。
間違いない1冊かと思います。
海洋地形学の物語
またリマスター版がでたわけだね。各リマスター版の音質の比較もどなたかにぜひしていただきたいが、私はそれぞれのバージョンのCDをもっているわけではないのでできない(今、これしか持ってない)。・・・リアルタイムで聞いていたときも、プログレ最盛期にあって、どのものにも(イエス自身の作品も含め)劣るものではないものとして聞いていたが、後に、この作品に賛否両論あると聞いた。否定的意見として、冗漫である、水増しされている、難解だ、などなどの意見があるが、(まあ確かに冗漫という意見はわからぬでもないけど)昔も今も、とても難解には聞こえない。きわめてPOPで色彩豊かな作品である(音の広がりや感触や作品の味に、録音に乗り気でなかったリック・ウエイクマンの貢献が大であると思う。特に1曲目がすばらしい)。『危機』のような緊迫した構成、時間軸で作品が作られてはいないのである。一緒にしてはいけない(ちなみに個人的には「リレイヤー」がベストである)。こうして30年後に聞きなおしてみても、今のさまざまなものを聞いてきた耳においても、新鮮さと、この作品の中でしかひたることのできない空気と彩りと、広がりと豊かさがある。これにひたらねばこのアルバムを聞く耳として損である。イエス初心者にも、気軽に聞く事ができるものであることと、フレッシュな風とイメージをいくつも耳を傾けるものに送る作品である事をお勧めいたします。ひたれよ。
古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史 (河出文庫)
本書は厳しい環境の中で人類がいかに食いつないで、生き延びてきたかを著したものだ。はるかクロマニョン人の時代から、ある時は気候変動にじっと耐え、またある時はより豊かな環境を求めて移動した人類の足跡をたどり、各地の古代文明の盛衰を検証している。
全体的に図版に乏しく、記述はともすると単調な歴史年代表のようになりがちだ。淡々と述べられている史実はかなり悲惨であり、人類が生き延びてこられた僥倖を感謝せずにはいられない。
重要なのは、これが現在まで続いている現象の過去の記録であると言うことだ。繰り返される気候の大変動が収まるという理由はない。そこで冒頭で述べられ、エピローグで引き継がれている警句が効いてくる。「我々は目先の驚異に怯えるあまり、もっと本質的な危機に対する備えを忘れてしまっているのではないか」という一文だ。滅び去った文明や集落から学ぶことが我々の子孫に対する義務なのだと思う。
3
有線をきっかけにヒットしたシングル2曲を含むdoaの3枚目のアルバム。ターゲットの年齢層をやや高めにしたのか、前作までと比べるとかなり大人しくなってしまった印象。それでも今作は良曲揃いの、個人的には大好きなアルバムである。
バラードの比重が大きい(#01,#02,#03,#06,#07,#12)のだが、昭和歌謡のような佇まいの#06など、それぞれが個性を放っている。
バラード以外でも、密かにファン人気の高い#04やファンキーな#05、今作で吉本氏が唯一作詞した#10など、佳曲揃いだ。
対象年齢層の変化のためか、詞の内容も自省的なものが増えたのが特徴的。良く言えば個性的なのだが、悪く言えば少々オッサン臭いか。
お薦めは#02,#05,#07,#08,#10。