はらぺこ おとりよせ便
こげぱんというキャラクターの作者が書いたおとりよせグルメの本です。
高額のお取り寄せグルメから、プレゼントに最適なもの、ギョウザやチーズケーキの食べ比べなど、いろんな企画が載っています。
イラストのエッセイ本を見ると、よく本物の商品の写真が見たいなと思うことがあるのですが、この作者は、絵がとても上手なので、そんなことは全く思うことがなく、最後まで楽しく読むことができました。
内容も嫌味がなくて、作者のいい人柄が出ていて、とても良かったです。
屍の街 半人間 (講談社文芸文庫)
作者が強調する原爆の恐ろしさは、その破壊力や被爆だけはない。
それは今までにない爆弾だった。人々の想像力を超えていた。
そして突然の未知の力による破壊は、肉体のみならず人々の精神内部にまで及ぶ−
まさに体験した者だけが言えることだが、原爆の最大の恐怖は、
人々の気力を奪い去り、表情を消し、魂を蒼ざめさせることだという。
「じっさいは人も草木も一度に皆死んだのかと思うほど、気味悪い静寂さがおそったのだった」
「裂傷や火傷もなく、けろりとしていた人が、ぞくぞくと死にはじめたのは、八月二十四日すぎからであった」
見渡す限りの焼け野原を見た喪失感、
そして生存者が日をおいて発症して死んでいく、という不可解な死の恐怖が全編を占めている。
そして作者は、自分の魂と人々の心をここまで消失させ、
死の恐怖におびえさせた原因についての思いを率直に書く−。
広島は国内の他都市が大きな被害を受けたなかで、8月まで大空襲を免れていた。
それはなぜか?
アメリカは世界最初の原爆の地として広島を残していただけの話ではないのか?
そして、広島が爆撃を受けない理由を徹底的に調査し分析しなかった
戦争責任者、知識人への激しい憎悪…
「その推理が主知的に処理されていたならば、広島の街々に…
あれほどの死体をつまなくてすんだことと思える。」
ところで大田洋子は書くことによって、魂の亡失から抜け出し、
自らを救済できたのだろうか?
作者のむける刃は、戦争というものに向かい、
それに対して何もしようとしない無気力な人間に向かい、
そして最後に、感情を狂わせ喪失させられた自分自身に向かい、
自らを傷つけることで救いを得ようとしているように感じて、気になった。
結婚ゴーラウンド
いい年して(30代)ゼクシ○を買うってのも恥ずかしいな・・・と思っていた私にとって、この本はドンピシャでした!著者のリアルで赤裸々な体験談も非常に参考になりますし、何よりアラサー・アラフォー視点で書かれた情報コラムが充実しているのです。人に聞くのもどうかなー的な挙式準備の疑問など(費用の分担や謝礼など参考になった)に答えてくれます。あと、この本が他の結婚本と一線を画しているのは、結婚“後”のお話の充実ぶり。結婚はゴールじゃなくてスタートなわけで、二人で暮してから見えてくる理想と現実の格差に悩んだりもする(そこまで考えていなかった私はプチショックでした……)。セックスや離婚のことなどもきちんと描かれていて、なるほどなーと感心しきりでした。ほんと、面白いし役立つし、アラサー以上の女子には特におすすめです。
認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 (自閉症治療の到達点)
ASの子どもがいます。発達段階別の具体的指導法が地味ではありますが絵付きで説明されています。子どもが4歳の時購入しましたが、過去の生育暦と照し合せるとほぼ一致していたことに驚きでした。書籍としては高価ですが、値段以上の価値あります。健常児の小学校低学年位までの内容になっています。
40歳!妊娠日記
作者のリアルな愚痴と感想に好感が持てます。
やたら妊娠出産を美化して綴られている本にウンザリしている方に是非お薦めしたいです。腹の中で10ヶ月「異物」を育てるんだから、そらぁ楽しいことばかりではないでしょう。
本音が実に気持ちいい本です。