虹化石の街へ―井上直久画集
懐かしい未来。それがこの画家の絵から受ける第一印象です。見ているだけでとても不思議で、だけどどこか懐かしいような、現実の中の非現実という感覚にとらわれます。一度、本を開いてみることをお勧めします。
空の庭、星の海―イバラード博物誌 2
名前がつけられないほど様々な色が配色された画。
どこからきたのか全く度肝をぬかれる想像力。
井上直久さんの絵画を一度でも見た者は、
もう二度と元の世界へは帰れなくなってしまうのです。
映画「耳をすませば」の回想シーンなどを手がけられたことでも
有名ですが、是非、画集をご覧になってください。
あなたの心の散歩道を、お部屋につくってあげてくださいね。
水わく丘―イバラード博物誌〈5〉
打って変わってイバラード都会派ガイド。
都会もやっぱり高い…です。立ち位置が。
高所恐怖症なのに病みつきになってしまう、この高さと飛行感覚。
大好きな市電(おそらく高度200メートル超に浮かぶ一対のレール)も健在。
温かそうな水に不意に現れた海の乗り物が新しい。
ガイドさん(人物)が多い。彼ら彼女らのあの表情は
突き放すようで誘うようで無垢ながら蠱惑的、つまりなんともダヴィンチ的。
惹かれる。
イバラードの旅
懐かしかったり
切なかったり
どこかで見たような記憶がよぎったり・・・・
井上直久さんの画集が、より世界観を魅せるべくしてソフトウェアになった・・・といった感じ。
井上さんは・・・
ジブリの長編アニメーション「耳をすませば」。あの作中、主人公雫の空想世界を見ましたか?あの背景を手がけている方でもあります。絵画のすべては、彼の心のどこかにある風景・・・「イバラード」が舞台です。
起動した時点で、プレイヤーは、「イバラード」世界を散策するひとりの旅人になります。マウスを使って、絵の中の道をクリックすると、またその先にある美しい風景に出会えます。そうした「さまよう」画集です。
これは、面白いなと思います。
もちろん「同じ場所ばかりぐるぐるしちゃう!」と言う旅人のためにも「ヘルプ」機能や、選んだ絵を見れるアイコンもありますからご安心を。
それからもうひとつ。
音楽がとても良いです。どれもこの幻想世界を盛り上げてくれる、素敵なメロディばかりで。サントラが欲しいくらいです。この音楽も、一曲ずつ聴けるので、是非耳を傾けてみてください。
迷路の街で聞いた話 (講談社プラスアルファ文庫)
文庫サイズの持ち歩き型イバラードで、私のお気に入りの一冊です。
本棚にしまっておくよりは、連れて歩いてちょっとした時間に開いてみれば、日常の風景の中にも「あっ、これイバラード」と言う様な発見ができて、お勧めです。
「迷路の街」はすぐ側にある。そんな感覚にさせてくれる、素敵な一冊です。