諏訪内晶子 & イタリア国立放送交響楽団 [DVD]
AKIKO SUWANAIの演奏風景を見ることのできる待望の映像です。あの1990年のチャイコフスキーコンクールで第1位を獲得して、鮮烈のデビューをかざった諏訪内晶子さんを楽屋に訪れた私に、「まだ学生ですので、
サインは出来ません。」と答えた彼女の凛々しさが今でもはっきりと私の記憶に残っています。その後、彼女のコンサートに行くこと20回、毎回、進化し続けるAKIKO SUWANAIは巡礼者とも言える真摯な姿勢が伝わってくるそんな演奏会です。そして、そんな彼女の映像を家庭で見ることの出来る
DVDです。ファンの方はもちろん、そうでない方も満足されること請け合いです。諏訪内流、パガニーニの調理法やいかに?ご賞味あれ!!!
新版 クラシックCD 演奏家篇 (文春新書)
新たなアーティストを増補した新版。
旧版掲載の各指揮者・各演奏家に対する3人の評価の変化あり、
今回新たに加わった指揮者・演奏家への称賛・批判あり、
彼らへの評価と絡めた既存の方々への付言あり、
そして、旧版から項目落ちしたアーティストへの“コラム”での言及あり、
……で、単純な増補ではないので、旧版ともども愉しめます。
これを読んで、既知の個別のアーティストへの評価、あるいは、
愛聴の「名盤」への毀誉褒貶に一喜一憂しても、あまり意味がないでしょう。
そもそも旧版もそうだし、3人が「本篇」と称している、本書に先行する
『クラシックCDの名盤』(新・旧)もそうですが、このシリーズに通底するのは、
「名盤への勧誘」というよりも、畏るべき聴き巧者(一部表現者を兼ねる)たちによる、
「《名盤文化》へのマニフェスト」というべきもの。
どこかの“マニフェスト”同様、正論卓論がぎっしり詰まっていますが、
果たして(自分も含め)多くの一般の愛好家が、このとおり実践(選択・購買・静聴)
できるかどうかは、甚だ疑問。
にも拘わらず、どこかの“マニフェスト”と違って耽読してしまうのは、
3人3様の、闊達にして自在なる表現力のおかげ。
激賞も毒舌も、「成る程、こういう聴き方・言い方もありか!」と唸ります。
もちろん、土台にあるのは「クラシック音楽文化」と「名盤文化」への信頼と愛情の横溢。
忍び寄る「文化」の黄昏も予感されるだけに、却って3人の体温の高さも感じられる次第。
特に、(他書でもそうですが)“LP黄金時代”の録音文化に関与した、
中野氏のコメントは、御本人の豊富な経験と人脈が醸成した逸品で、とにかく読ませます。
ある意味、凡百のそらぞらしい人生論よりも(卓越した「人間通」であるがゆえに結果として)
精読すべき意義あるエッセイ、として、惹きつけられます。
最年少の福島氏も快調で、旧著でのご自身の評価への反省も含め、好感度ますます高し
(幸いにも彼の「視聴」を検証する力が、自分にはないので……。これは皮肉ではありません)。
さて、毒舌といえば、宇野氏については、もう言わずもがな。
とはいえ、他のレビューの方も触れておられますが、諏訪内晶子へのコメントは、
あまりにも、過激。“可愛さ余って憎さ百倍”かも知れませんが、それにしても……。
諏訪内の項目における苛酷な文言に加え、新規加入の某指揮者の箇所で、
あれほどの激語を発見して、驚きました(クラシックファンには、自明の噂?)。
どんな処方箋、健康法も、用心を怠れば、副作用は当然。
それをわきまえた上で実践(拝聴)すれば、効果抜群の内容、と思います。
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
諏訪内晶子がコンクール優勝時の録音です。これが優勝した演奏かと思いながら聞きました。チャイコフスキーがこのヴァイオリン協奏曲作曲時のエピソードはとても興味深いですがそれはさておいて、ヴァイオリン協奏曲と言う楽曲構成そのものを大きく変えた作品でもあり、弾き方に対する細かいスコアでも有名かと思いますが、素晴らしい名曲を見事に演奏した諏訪内晶子に喝采です。惜しむらくは、ライブ録音ですので聴衆の妙に咳こむ音ですかね。
CD Journal (ジャーナル) 2012年 04月号 [雑誌]
僕はの雑誌を初めて購入しました。それは、諏訪内晶子さんの対談を読みたかったからです。
もうすぐ4年ぶりのアルバム、エモーションが発売されます。
対談が4ページ(写真をこみ)しかないのが残念でした。
しかし、内容が濃いので星5つとしました。
エモーション(初回限定盤)(BD付)