ナッシュビル [DVD]
ロバート・アルトマンが緻密に組み上げた群像劇の大傑作という記憶が強かったのですが、あらためて観直してみると意外にも、すごく自由に撮られた映画で、計算ずくでない傑作であるところを再確認できました。当時は、現代(70年代)のアメリカの縮図的な見方をしていたように思いますが、もっと柔軟な頭で、感じるがままに楽しめばいい映画だったんだなあと。今回、観直して強く感じるのは、カントリーミュージックとナッシュビルの街の魅力でした。カントリーの本場、ナッシュビルの曲を使っていないというアルトマン監督のコメンタリーにも驚きますが、出演者たちが持ち寄った曲というのが、またなかなか良いです。キース・キャラダインのアカデミー受賞曲「アイム・イージー」はもちろんのこと、カレン・ブラックが歌う曲も本人の作品なんですね。今も昔も印象に残っているのは、キャラダインが歌う「アイム・イージー」を聴くリリー・トムリンのなんともいえない表情。あと、グウェン・ウェルズの残酷なストリップシーン。このシーンで監督が彼女に辛い思いをさせたくなかった的なコメントがあったが、あとから監督にもそう思わせてしまうのは、彼女の名演があったからでしょう。だって彼女、ロジェ・バディムの「花のようなエレ」(良かったなあ!)やプレイボーイ誌でヌードは経験済みだったのだから。ここでは、エレのときとは全く違って、アメリカのダイナーの気のいいウェイトレスにしか見えないのが巧いですね(頬の涙の飾りが哀しい)。あとカントリーの大スター役ロニー・ブレイクリー(彼女は、歌手が本業で役者としては素人だというのも驚き)がステージで見せるスリリングな場面も忘れ難いです。意外な感じがしたのは、ラストを締めるバーバラ・ハリスの扱いがすごく軽いこと。テレビ放映版の印象が強いからかな?(多分1時間以上はカットされていた)。ネッド・ビーティやアレン・ガーフィールドらの芸達者ぶりが見られるのも嬉しい。シェリー・デュバルの強烈な個性も!!予告編と、アルトマン監督のインタビュー付き(インタビューの内容は音声解説との重複あり)。オリジナル予告編は、主要24人の役者さんが簡潔に紹介されていてgoodです。画質は普通でしょうか。
メリー・ポピンズ ― オリジナル・サウンドトラック (デジタル・リマスター盤)
注文してしまった後で『踊ろう、調子良く』は入ってないの?とドキドキしましたが(息子の一番のお気に入りだったので。。。)15曲目がそうだったので安心しました!かなり映画を見込んでいる息子も大満足しています。この映画自体を大好きで何度も見ているヒトには音楽が流れるたびに映像が蘇ってきて楽しめる作品だと思います。音もすごくリアルですし。。。何より息子が喜んでいるので星5つ!!!
華麗なるギャツビー [DVD]
「ザ・グレート・ギャツビー」、実に響きの良いタイトルです☆ レッドフォードの他の作品に、同じく
「ザ・グレート・ウオルド・ペッパー」が有りますが、まさに「ザ・グレート・ロバート・レッドフォード」☆
だと思います! 二枚目俳優ということで、「役者」として、なかなか評価されることが無かったように思います。
でも、その映画の中での存在自体は大きく、まさに「画になるスター☆」で、決して大根でもありません★
作品に恵まれたのもあるのでしょうが・・・レッドフォードが出演している映画は「良作」ばかりのように思います。
[全作品を見たわけではありませんが]。
この「華麗なるギャツビー」も、見応えがありました♪ これ程までに一途な人間☆憧れを感じます!
ただ、デイジーの役は、ミア・ファーロー??・・・ラストまで違和感を感じて、その点が残念です★
すこぶる良かったのが、この映画でアカデミー編曲賞を貰った、ネルソン・リドルによる音楽♪
時代背景もあって、実にレトロな曲々・・・「アラビアの酋長」、「チャールストンで踊ろうよ」、
特にいいのが「君と僕が17才の頃」と「デイジーのテーマ・WHAT,LL I DO ?」。
心に染み入って来ます♪、そして、この物語の主題でもあると思います☆
レコード・サントラ盤は出ていたのですが、残念ながら、未だにCD化されていません・・・
是非とも、お願いしたいものです♪
子供たちは森に消えた (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
犯罪物として興味本位で読み始めたものの、意外や意外、80年代〜90年代の社会主義体制崩壊直前の旧ソ連の社会構造が非常に面白く描かれていて、最後まで一気に読みました。著者はアメリカ人のジャーナリストでこの事件が起こった当時、モスクワ支局に10年滞在していただけのことはあります。チカチーロ本人、彼の起こした犯罪そのものよりも、インタビュー対象の捜査官目線で語られる捜査の過程、関係者1人1人ののライフストーリーから浮かび上がってくる旧ソ連の社会そのものが興味深いのです。捜査が始まってから10余年も、迷走を続けてしまう警察、その間にも続々と犠牲者が増えていく怖さ。同性愛者や知的障害者への差別意識から、犯人を同性愛者・知的障害者と決めつけ、無駄な捜査を重ねていく時間の長いこと。同時代のアメリカや日本だったらいかに狡猾な連続殺人犯でも50余人は殺せません。その前に絶対捕まるはず。捜査の過程で容疑者とされ何年も拘留された同性愛者や知的障害者からは自殺者まで出た様子。また、政府の隠ぺい体質によってペドフィリアは存在しないことになっていた社会で、マスコミ規制もあり、親たちに十分に子供たちを守ろうとする意識がなかったことも驚きです。子供が多いのに学校施設数が追いつかず、学校は午前午後交替制で子供たちはほったらかしになっていた時間が多かったこと、共産主義体制の中で殆どの家庭が両親共働き、学校の時間も短いのに子供を預ける施設もない、などの要因が、かくも多数の青少年が殺人者の犠牲になった要因だったのですね。自殺した関係者の中で、息子が殺される前日に息子を殴ったことに対する罪の意識に耐えられず自殺した被害者の父親が心に残りました。
トイ・ストーリー2【二ヵ国語版】 [VHS]
子供にも、そして大人にもオススメできる映画です。
純粋に感動しました。童心を思い出させてくれます。
しかも、続編ものって、第1作にはかなわないという作品が多いんですが、
この「トイストーリー2」は、前作をさらに上回っている出来だと思います。(大人の方がジーンとくるのかも。)
こんな素敵な映画を作ってくれたピクサーさんに、ありがとう!