僕らのヒットパレード
片岡義男(乾いた文体は今も魅力です)と小西康陽(1960年代のレコードを偏愛しています)という希代のLPレコード蒐集家による愛着あるレコードについてその思いのたけが文に綴っていました。
『芸術新潮』の2009年1月号から2010年12月号に月替わりでリレー連載した「僕らのヒットパレード」を中心にして、「レコード手帖」ほかの媒体に記した音楽・レコードのエッセイを1冊にまとめた書です。
51ページには、片岡さんがビージー・アデールのピアノ演奏について語っており、彼女の作品を全て購入したくだりは共感をもつて読みました。彼女を評して「ピアノを弾くことをとおして、名曲のなかを生きている」という文は見事に言い表していました。
半世紀前に絶大な人気を博したソニー・クラークの「ブルー・マイナー」、ナンシー梅木や赤木圭一郎のCDジャケット、ボブ・チルコットの「キリエ・エレイソン」の紹介、アーサ・キット、サム・テイラーなどの文は関心を持って読みました。
中古レコードの中に、グレイグ・ハンドレー・トリオの紹介があり、これは入手が難しいのですが、機会があれば是非聞きたくなるほどでした。210ページのブラザース・フォアの『ビートルズ・ソングブック』も同様です。
また、中村とうよう氏への思いもしっかりと受け止めました。
本書の項目を列挙します。このような内容の本ですので。
まえがき(片岡義男)、「僕らのヒットパレード」
空想音楽の時間、心のたけをうたいなさい、小さな雑誌が生まれた理由、カウボーイの王様と西部の恋人、ぼくのテレヴィジョン・エイジ、原信夫とシャープス&フラッツを讃える、ヴォーカルとギター、出会いなおすあの頃の日本、美女たち、美しい脚は裏切らない、また恋におちてしまった、彼女は名曲のなかを生きる、スペクタキュラーについて、ブルーノートを受けとめる、かつてのスウィート・ベイビー・ジェイムズは、音楽書籍の多様性、彼女たちは澄まし顔で歌う、三人の美女と反作用の法則、いつもレコードのことばかり考えている人、アルファベットのTOSHIKO以前、眠りに就く前の時間に、アール・ボスティックを聴きなおす、落ち着き払った音楽、
「今日のヒットパレード 1」
*片岡義男のページ ハードボイルド音楽との再会、天国よりハワイ、アメリカン・ポップ・ミュージックの黄金時代、これからボブ・ディランを知ろうと思う人のために、青春のエピソード サックスは歌う、エリーナ・リグビーはどこへ消えた
*小西康陽のページ いつもジャケット本のことばかり考えている人のために。二冊の詩集。その一。二冊の詩集。その二。若き日のビートルズは。私のバンド遍歴。一束。これからの人生。あの娘、のこと。モナ・レコーズのために選曲。大山寺崖陀羅南豫沙 もしもあの世に行けたら。
「今日のヒットパレード 2」あとがき(小西康陽)
11のとても悲しい歌
極めて素晴らしいアルバムです。
小西らしさ満載です。個人的にはイマジンです。何とも崩れ落ちそうな楽曲に仕上がっています。
全体も元気がある曲でも少し崩れているような。
発売は9月末(今年の猛暑なら10月末?)にして、秋の夜長の愛聴盤として売るべきかと。
雪まみれでなく、枯れ葉(カエデがよさそう)まみれが半分くらいか?
ピチカート5ファン(私自身)にも1でゆけそうです。
喰いタン スペシャル [DVD]
横浜港と香港を結んでの違法輸入、っていうのが昔のTVドラマらしくてよい(笑)。撮影も横浜と香港でほぼ50:50の割合で、全体的な感じは「キーハンター2006」かな。キャストはレギュラー放送と変わりないが、香港映画の味付けをしているのが大きく違うところだろう。特に高野が着る黄色いジャージ(あれはキル・ビルの衣装じゃないよ)は「死亡遊戯」そのままだし、大男と闘う場面もそっくり。また鏡の部屋はご存じ「燃えよドラゴン」でお馴染みだ。B・リーの銅像も出てくるし、こういうノリは楽しい。「マトリックス」もびっくりの銃弾よけもあったしね(笑)。香港の撮影日程に無理があったのか、雨が降っているバスのシーンから、すぐにアスファルトがすっかり乾いた晴天のカットに移ったりと、不自然なつなぎが多かったのが残念だったが・・・。またさすが「喰いタン」だけに、料理の数々は美味しそうだ。肝心の食べるシーンが少ないのは、もうそこまでやると「グルメ紀行」になってしまうからだろう。悪役も全てがヌケていて、香港マフィアとヤクザとは思えない弱々しさで笑わせてくれる。これ単体で観ても十分理解できるので、映画好きの方にもお勧めします。星4つ。
変身
力まず聴けるオリジナルラブの魅力は、
やっぱり、ボーカル田島のナチュラルな歌い方にあると思う。
「接吻」でその魅力にとりつかれ、
「プライマル」で絶頂に達したという感じです。
ところで「接吻」は、ナカシマミカがカバーしたようであり、
いい曲は永遠に歌い継がれるんだな、と感じました。
ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixes 1996-2010
レコードマニア、音楽マニア、
DJマニアでもお馴染み
『日本が誇る』
小西康陽さんの音楽世界。
とにもかくにも音楽の料理の仕方
味付け、スパイス
小西マジックにかかると
元々王道の曲がより一層輝きを増す。
個人的には
佐良直美
私の好きなものが
どのように変わるのか
興味深かったが
元々のインパクトは生かしつつ
素晴らしいremixesに
仕上がっている。
音楽の遊びを熟知した
小西康陽さんは
もはや
今の音楽界には
欠かせない人である。