バッハ 演奏法と解釈 ピアニストのためのバッハ
大部かつ高価な本ではあるが、これまでの通説等を渉猟した上で、文献学的に新たな証拠を提示しつつ自らの音楽家としての美感を指針として、奏法上のさまざまなポイントに新たな指摘を加えている。言うまでもなくバッハを頂点とするバロック期の音楽は装飾音の扱いが大きな問題であり、本書もかなりの部分を装飾音の分析・解説に費やしているが、とりわけプラルトリラーの分析などは必見だろう。
バッハについては、古典期ごろの解釈、1910年ごろまでのロマン派的解釈、その後の原典主義の高まり、1970年ごろからの学術的校訂の入った原典版出版以降、のようにその解釈研究は分けて捉えることができるかと思うが、本書はこうした流れを踏まえても明らかに今後の新たなバッハ演奏の指針となるべき名著と位置づけることができる。演奏家はもちろん、音大生や熱心なアマチュアなら演奏上のポイントに限らずさまざまな点で得るところが多いであろう。大部ながらも文章も訳者の功績もあろうが、なかなかに読みやすい。
なお、本書は邦訳が2008年3月に出版されたが、原著は1990年である。
シューベルト:作品集
ベームのグレイトはドリスデン菅の79年のライブ盤がこれよりすごい。
オケを鳴らしきってるので腹からひびいいてくる。
なにより音がこれより良いのだ。
生々しさがこの録音には無い。
フルトヴェングラーの演奏は神業だが音が擬似ステレオでも生々しさが出てこないので家にあっても聞く機会は限られる。
このCDも音が悪く何度も聞く機会はないように思う。
音が悪いとなんとなく敬遠してしまうものだからグレイトを1枚だけ買うのならこれは避けるべきだろう。
カラヤンの優秀録音CD聞くほうが心地よく何度も聞ける。
これは演奏自体は合格点なのだが録音が悪くおすすめできない。
サーーーというホワイトノイズも大きいしダイナミックレンジが狭い。
全体の音がミッドレンジに寄ってる感じでカセットテープでダビングしたような音だ。
いわゆるカマボコ型の周波数パターンで機械で調べたわけでないが高い音も低い音も出ていない。
分解能も低く粒が粗い。
63年録音ということだが50年代後半ごろから優秀な録音が残ってることを考えるとこれは大きなマイナスだ。
天下のグラモフォンで信用してたが裏切られた思いだ。
そういやこの時代はデッカの録音でいいのがあるがグラモフォンはいいのが無いね。
ベームはライブで燃える男なのでぜひともライブ盤を聴いてほしい。
ただし音に鈍感な人やオーディオがあまりいいものでないならこれでもよいかもしれない。
ラジカセやパソコンなどではあるいは聞き取れない感覚かもしれない(試してない)。
繰り返しになるが演奏自体は悪くない(特別よくも無いが)。
Harrison's Principles of Internal Medicine, 18th Edition (2-volume set)
Harrisonの素晴らしさは今さら書くまでもありません。
英語は比較的簡明で、非常に良くまとまっています。
ただ、でかいし重い。持ち歩けません。
18th editionにはiPad版があり、私はそちらを購入しました。
highlightやannotationも付けられるし、検索が圧倒的に便利。iPad 3rdの精彩液晶で読めます。
またiOS5の長押し辞書機能が使えるので、読むスピードがかなり上がります。
$199.99なので値段的には少し安い程度ですが、iPad持ちであればおすすめです。サイズは1.2GB程度です。
「パウル・バドゥラ=スコダ / ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集」(9枚組)XRCD
ベートーベンが作曲した当時の楽器を使い演奏されたということで、試しにを視聴したところ、今のピアノとはまた違った興味深い音にすっかり心を奪われました。(7台の楽器が使用されたそうです。)
そして、噂には聞いてましたがXGCDの音の良さにはびっくりしました!
バドゥラ=スコダの演奏のすばらしさは勿論ですが、XGCDはまさに目の前で演奏されてるようなリアルさが感じられます。
値段が高いので躊躇しましたが、買って良かったです。
今はこのCDを聞きながらコーヒーを飲む時間が私の至福の時となってます。