レコード芸術 2009年 07月号 [雑誌]
名曲の名演奏を評論家の投票で選ぶという昔ながらの方式は、長い読者からすると食傷気味かもしれない。しかし、レコ芸も常に新たな読者を獲得しており、音楽鑑賞の経験が深い評論家が多数で薦める演奏を、まずないし一応耳にしてみるということも悪くはない。私がもしクラシックに興味を持ち始めたばかりの読者であるなら、この企画は大変ありがたい。それに、新たに出されるCDが結果にまったく反映されていないわけでもない。この意味では、一定以上の年数を経た読者にとっても、参考書として機能しているのではないだろうか。すくなくとも私は楽しめる。他のレヴュアーの方が言及されている「ブラインドテスト」は興味深い提案だと思うので、レコ芸の他の企画として並行的に行って欲しいと思う。さらに、知名度が低い隠れた名曲の発掘は、NML(ナクソスのサイト。詳しくは100人100曲クラシック新定番100人100曲 (アスキー新書))との連携によって、これも別企画として成り立つように思われる。
荘村清志最新ベスト「愛のロマンス」
荘村清志は私にギターを持たせた人です。
正確には私が高校生の頃、荘村清志のLP「GuitarRecital」(廃盤)を聴き
その中に収録されていたリュート組曲1番(BWV996)に触発されました。
当時、若気の至りで当該LPを売ってしまいましたが
歳を重ねるごとにあの演奏がもう一度聴きたく、
オークションサイトを探すなどしておりましたが
なかなか再会できないでいたところ、このアルバムを知りました。
ライナーノーツを見て驚きました。
音源は私が学生自体に聴いた「Guitar Recital」のそれだったのです。
打ち込みのような...の評もありますが、BACHはかくあるべきではないでしょうか。
同じ曲の、エルナンデス版やセゴビア版、ブリーム版も持っていますが
やはり「リュート組曲1番」ならこれです。
聞き比べて、弾き比べて、BACHを知れば知るほど
理想型と思える演奏に聞こえてきます。
打ち込みのような...と評した方は
リュート組曲1番はリュート楽曲ではなく
リューテンヴェルケ(の読みで良いのかな?)であることを知って
評しているのでしょうか?
この楽曲は本来、弦楽器用ではなく鍵盤楽器用です。
だからこそ、この演奏になるのです。
アランフェス協奏曲
このCDはデビュー40周年を迎えた荘村さんの初めてのアランフェス協奏曲録音です。
私が20年ほど前にギター音楽が好きになって、初めてじっくりとアランフェス協奏曲の演奏を聴いたのが、荘村さんのライブ演奏でした。当時、そのテレビ放送をビデオに録画して繰り返し聴いていたのですが、このCDを聴いてその頃の感動が蘇った気持です。
演奏は、オーケストラとの信頼関係が伺えるような素晴らしいものです。またジャケットもとっても爽やかで良いです。
Anthology~愛のアンソロジー~
■ 2012/6/30 僕は、「この音」と出遭った。
だが正直なところ・・・はじめ それは 伝わらなかった。
8/1になって ようやく 感じた。 胸に届くまで 1ヶ月かかった。
ありがとう いままでの あなたの演奏の何よりも 深く 響いた。
3曲目の「リスト」で君の 本当の感性に 驚いた。
美しく正確な君は
大人の より豊かな
「震える魂の音」になって いる。
君の声のように、常に 君の中の真実であってほしい。
あなたは「論理の愛」より「真実の愛」の方が、ふさわしいの かもしれない。
荘村清志のクラシックギター自由自在 新版
クラシックギターを始めたい人にはお勧めの一冊です。 タブを使わないか理由に運指が固定されてしまうからといった内容があります。それは著者が自由を大切にしている証です。タイトル通り自由自在のギターリストへの土台になる本です。