パン「こつ」の科学―パン作りの疑問に答える
タイトル 『「こつ」の科学』 がいい響きで、その通りの内容です。
誰もが知りたい『パン作りのコツ』を教えてくれる、やさしい百科事典のような参考書です。
発酵の見極め/成形の違い/乳製品の水分量/各材料の役割 etc..などは、ほんの入り口で、
計量方法から材料別・工程別に、豊富に疑問に答えてくれます。さらにQ&Aで失敗例とその原因、対処法などもあり、
自分では疑問に思わなかったことでも、ページを読み進めるたびに新しい発見をし、知識が広がります。
パンの歴史や天然酵母についての記述もあります。
目次に疑問文がそのまま載っているため、読みやすさ・探しやすさ・理解しやすさも抜群です。
このように、「科学」とありますが、学校の勉強のような学術書ではありません。
はじめに「科学が苦手な方に贈る」と書かれている通り、あくまでパン作りという日常で役立てるための、実用書です。
同時に、パン作りを入り口として、それまで(人によっては)敬遠しがちだった 『科学』 を身近に感じることもできます。
きっと多くの料理が科学に基づいていて、例えば「納豆+ネギ」「豚肉+しょうが(焼き)」などの
昔から伝わる食べ合わせが、近年「科学的にも相性の良い組み合わせ」と証明されているように、
一つ一つの食材の “特性”や、工程・組み合わせの “理由” を知ることで、
何となくやってきた事にも “ちゃんと理由があるんだ” と、納得させられます。
そして、それらを知ることで、既存のレシピをその時々で好きなようにアレンジできると思います。
日常の科学を知ることで、それまで以上にパン作りや料理を楽しく・上手にこなせるように思います。
個人的に、想像していたより分かりやすく、かつ詳細で、疑問すら持たなかった部分まで知ることができました。
小ぶりで気軽に手に取れるのも、利点です。パンに興味のある全ての人に、お勧めです。
華氏451 [DVD]
内容は文句なし!画質もリマスター!
日本語吹替えが付いているのもGOOD!
作品自体は☆5つ!
でも特典で ジェリークリスティーによる音声解説、インタビュー
原作者レイ ブラッドベリ:小説「華氏451度」について、メイキング
、「華氏451」と音楽・・・全て日本語字幕なし!
ソフト評価は☆3つ!価格に関係なく最低のサービスは提供して!
華氏451 [DVD]
<内容に触れています。>
SF小説『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ作)の、フランソワ・トリュフォーによる映画化作品です。(1966年)
トリュフォーとSFの組み合わせに何か違和感を感じて、ずっと食わず嫌いでしたが、ついに?鑑賞しましたところ、とても面白かったのです。手際のよいトリュフォーの脚本・演出による、スムーズでスピーディーなわかりやすい展開。そして、(SFという)ジャンルを超えた、ふしぎな魅力のある美しい映画でした。
「本」を読むことも所有することも、いっさい禁じられた奇妙な世界が舞台。ここでは、「消防士」の仕事は火を消すことではなく、なんと焚書です!人々がこっそり隠しもっている「本」を見つけ、燃やすために消防車は出動します。(本を飲み込んで燃え上がる炎の異様な美しさに胸が痛みました。)
主人公、消防士のモンターグ(オスカー・ウェルナー)はある日、(禁じられているはずの)「本を読んでいる」という謎めいた女性クラリス(ジュリー・クリスティー、一人二役、モンターグの妻リンダも兼ねています)と出会います。クラリスと関わるうちに、モンターグは徐々に書物の魅力に目覚め始めるのです。
SF的な設定を土台にした人間ドラマでもあり、またヒッチコック風サスペンスとブラッドベリのファンタジーに彩られた、上質のエンターテインメントでもあります。
とりわけ、法の網をくぐって書物を愛し続ける人々の集う、『ふしぎな集落』の存在が明かされるラストシーンは、詩情あふれる美しいファンタジー。たいへん感動的でした。ブラッドベリとトリュフォーは『焚書』というテーマを通して、『片隅へ追いやられたモノ(物&者)たちへの愛』をやさしく語りかけているのです。
トリュフォー自身はこの映画について、「人間が充分に描けなかった...。失敗作だ!」と言っていますが、ブラッドベリは「この映画化に心から感謝!」と言っています。(ブラッドベリは、ふだん自作の映画化作品に対する批評は厳しいそうです。)
※スタッフが豪華
消防車の鮮やかな『赤』が映える美しい映像(トリュフォー初カラー作品です)。撮影は「ニコラス・ローグ」。音楽は、ハリウッド時代のヒッチコック作品を担当した「バーナード・ハーマン」。(トリュフォーはヒッチコックの大ファン。そして、「バーナード・ハーマン」をトリュフォーに紹介したのはブラッドベリだそうです!)しかし、ふだん「ジョルジュ・ドルリュー」などの音楽を使うトリュフォーにとっては、(音楽のタイプも全く違いますし)何かと難しかったようです・・・。
謹んでレイ・ブラッドベリ氏のご冥福をお祈り申し上げます。
火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)
作品は忘れましたが、村上春樹さんがこの本を読んだことがあるみたいで、
興味を持って読みました。
(グレートギャッツビーも同じ理由で読みましたが、こちらは合わなかったですが。)
年代記というのは、古い順に、火星で起きるエピソードが語られる感じです。
〜があった。その数年後、〜があった。さらに数十年後〜があった。という感じです。
〜は、数十ページ分です。
各年代のエピソードは、関連のあるものが多いですが、年月が経ちすぎると、
関連性が土地や場所であったりします。
火星人とそこを訪れる人間の間の、色々なやり取りが、お互いの意図や感情を交えて、
面白く、ときには怖く感じるような内容でした。
近未来的は面白さは全く無いですが、異文化、異人種の交わりの中で、おこる現象が、
いかにもありそうな感じで、でも火星チックな感じで、面白く感じました。
読んでも、損はしない名作だと思います。
子どもへのまなざし
筆者が「乳幼児期が大切」と書かれているので、ちょっとおそかったかなあと思いつつ 読みました。
子供が入学して、無事に大きくなってくれた喜びの反面、元気よく育ってくれたものの毎日ガミガミ怒ってばかり。
子供の顔が曇っていることに気がつき、もしかしたらいわなくていいことまで 怒りすぎじゃあないか?私が間違ってる?と 今後の子供との接し方がわからなくなりそうだったので、
自分の評価というか、どうなの 私?というつもりでみてみたら
見事に不安解消 気持ちが楽になり、子供も気がつくほど変わった私。
子供の育て方というより、自分のあり方として読みました。