話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く
脳神経学の立場から、男女それぞれの性格や思考の特徴の違いに迫る。「男は~したがる」「女たいてい~だ」と断言的な記述が連なっており、男と女は違う生物であるとも述べている。もちろん著者は「必ずしも全ての男女がこのような特徴を持っているわけではない」と釘をさしているが、そうは言いながら男女の役割の違いを繰り返し強調する内容になっている。本書の記述を全部信じるとすれば、男と女は脳が違うのだから社会的役割にも差異がでてきて当然だということになるだろう。男女平等が叫ばれている中で、このような主張はなかなか挑戦的と言えるし興味深い。
ただ残念なのは、示されたデータの出典や出所がほとんど記載されていなかったことだ。男と女は違って当たり前だという主張の根拠となっているのが、脳神経学者の調査結果などの科学的データなのであれば、引用元・参照元ははっきりと明記して欲しかった。
ビバ!山田バーバラ(3)<完> (講談社コミックスキス)
太ったおばさんが冷蔵庫に入ると二十歳前後に、冷凍庫に入ると幼稚園児に若返るというお話。純君に恋をしたおばさんが、昔恋人だったその父親に求愛され、ゆれる心得を絵がいた作品。鈴木さんらしいお笑いの要素もたっぷりです。
ビバ!山田バーバラ(1) (講談社コミックスキス)
20歳の頃は美貌を誇ったバーバラだが、38歳の現在は、スタイルも服のセンスも言動も何もかもが「典型的なおばさん」。
かつての美貌は見る影もなく崩れ去り、世間からは「おばさん」として虐げられる日々…。
しかし、そんなある日、冷蔵庫に入ると20歳にまで若返ることができることを発見!
かつての栄光の日々を取り戻した。
…が、見かけは若くても中身はそのまま。
言葉の端々、行動の随所に「おばさん臭さ」が滲み出てしまう。
高校生の彼までゲットしたけれど、後一歩のところでおばさんの姿に戻ってしまいピンチに襲われることも…。
見かけは若く、でも中身はそれなりの山田バーバラが巻き起こす騒動が、シニカルな笑いを誘う。
とても面白いです。笑えます。
でも、笑うだけでは終わりません。
「おばさん」に対する世間の差別を、ある時は痛烈に皮肉り、またある時は胸が痛くなるほどに切なく訴えかける…そんな作品です。
年を取ることを否定する物語ではなく、むしろ胸張って生きて行きたくなるような、そんな作品だと思います。
もちろん、そんな道徳的な作品ではなく、基本は高校生の彼「純くん」とのラブストーリーなんですけれど(笑)。