わたしを断罪せよ
伝説の「フォークの神様」と呼ばれた岡林信康のデビューアルバムです。岡林はこのアルバムにより1970年前後の関西フォークにおいて、多くのファンを獲得し、完全に神格化されていました。
今振りかえって考えてみますと『わたしを断罪せよ』というアルバムタイトルは大変意味深だと思います。牧師の息子として生まれ、同志社大学神学部中退したキャリアだけでなく、「フォーク界におけるヒーロー」という虚像に対する自分の存在そのものへの批判も込められているわけです。
大学生活から山谷のドヤ街へドロップアウトした実体験から生まれた「山谷ブルース」を聴いていますと、岡林の境遇と実生活のジレンマを感じます。その強烈なメッセージは世間に対して発せられましたが、同時に岡林の心の中へも深く入っていったことだと思います。
勿論、このCDに収録されている「手紙」やその後に発表された「チューリップのアップリケ」のような社会問題への提起は、当時の世相と密接に関係していました。69年当時の大学生は社会の矛盾と向き合わねばいけないと、各人が思い悩んでいた時代でした。だから「手紙」のような名作が生まれたわけですし、若者の圧倒的な支持があったわけです。
「手紙」もすぐに放送禁止となり、岡林自身がフォークシーンからもドロップアウトするのですが、その理由は『わたしを断罪せよ』というタイトルに行き当たると思います。
ラストに収録されている♪友よ 夜明けまえの闇の中で 友よ 斗いの炎をもやせ♪という岡林のシンプルでストレートな歌唱を聴くたびにあの時代の若者の持つエネルギーの象徴がこのアルバムに集約されていると感じます。
「友よ」は70年安保に端を発した学生運動の連帯感を支えた歌だったといえましょう。
あの頃映画 松竹DVDコレクション 「きつね」
この映画は、35歳の中年男と14歳の少女との情交場面があるとして、これまでソフト化されなかった封印映画です。ただ実際に見てみると、肩まで裸の少女が横たわって、ちょっと喘いでいるような表情をするだけ。基本的には純愛映画なので、この場面は正直、やりすぎだと思ったが、10代の娘を亡くした本作の脚本家が娘に恋をさせたくて書いた映画なので、きちんと大人としての儀式をさせてあげたかったのでしょう。舞台の北海道が撮影に全面協力していて、特典映像の予告編では道民映画と堂々とうたっている。確かに北海道の自然がとても美しいが、問題の場面に関係者はきっと面食らったことでしょうな。
ゲームは終わり [DVD]
あの解散コンサートのDVD!!
ただただ奇跡と言うだけです。
コンサートには行けなかったけど、LPを買って何百回と聞いたでしょうか・・・
CDを買って何百回と聞いたでしょうか・・・・
それがなんとDVDで発売!!
音質がどうの画質がどうの・・・、そんなの問題じゃ無いです。
ただ存在する事に感謝です。
早く届け〜〜。
放送禁止歌 (知恵の森文庫)
放送禁止歌という題名にひかれて買ったこの本。実は80年代に生まれた私は放送禁止歌とは具体的にどういうものをさすのかを知らなかった。泉谷しげるや、なぎら健壱の歌にも放送禁止歌が含まれていることをこの本で初めて知る。同時に彼ら以外の歌手にもある多くの放送禁止歌が本の中で紹介されている。
この本は放送禁止歌とは何かだけを紹介する本ではない。放送禁止歌は民放連の自主規制によって、放送禁止リストがあると考えられていたが、実態は違っていることを示した。実態は各テレビ局の自主規制によるのであり、その自主規制を避けてきたマスコミ、筆者自身が問題ありと指摘した異色作といえよう。中でもなぎら健一の「言葉に罪はなく使い方による」という話が印象に残った。
この本はメディアに対してだけではなく、私たち一般人、若者に対しても、あるメッセージを投げかけている。そのメッセージとは自己責任である。詳しくは読んでほしい。その点が一種のメディア本にとどまらない評価と多くの支持を受ける理由なのだと思う。
大集合! 青春のフォークソング [DVD]
凄い選曲だ、凄すぎる。
山谷ブルースにはチャンピョンをもってきて、ボディにしみる。
チューリップのアップリケにオリビアを聴きながらを連続したら
脳天ふらふら。
山崎ハコにダカーポが同じディスクに、、、ほぼ昇天。
コアでディープなマニアも押さえつつ、青春の甘酸っぱさに
涙できる思い出カラオケ要員も満載。
封印したはずの、長髪時代に思いをはせながら
皆で酒の肴にしたい感涙の逸品である。