ヤヌスの鏡 3 (集英社文庫―コミック版)
同時収録の、祖母タカと異母妹水鏡が裕美の祖父をめぐって葛藤する「原説」が秀逸。
素直になれず、自分の本心にも気づかないタカと、愛し合っているのに身を退かざるを得ない水鏡。
どちらの気持ちもわかるが、悲劇のヒロイン的な水鏡より、高飛車だけど不器用なタカのほうに感情移入してしまった。
この話を描いた作者は凄いと思う。
ヤヌスの鏡 1 (集英社文庫―コミック版)
ものすっごく厳しい祖母のしつけを受けて育った臆病でおとなしい女子高生ヒロミに、実は夜な夜な盛り場をうろつく不良少女ユミという別の人格が隠されているというストーリーです。このユミが面白い。盛り場をうろついて何をしているかというと、派手な格好をして独りで飲んで独りで踊ってる。奔放といっても孤独です。そして異様にケンカが強くて、自分の邪魔をする人間は平気で殺す。不良少女というよりヤクザの姐さんのようです。80年代ファッションもなつかしく楽しめます。 二重人格の一方ユミの活躍を少女マンガらしくドラマチックに描いた作品で、絵もきれいで飽きさせません。そしてときどきいいセリフがあります。「それはあんたが見たいと思ってるあたしなだけよ。人は自分の目というフィルターを通した虚像しか見ることはできないのだから。それぞれ愛したいと思うものを、憎みたいと思うものを。表面だけをきれいに写しだす鏡のように」
もうひとつ、この作品の外伝もお勧めです。この主人公の二重人格の原因となったと思われるオニのような祖母タカの、若き日のお話。華族の母の血を受け、気位が高く感情を抑え建前を通して生きるタカに向かって、妾腹の妹が言い放つ言葉:「あなたは自分が何を望んでいるのか分からない方ですものね」、ラストはじわっと重く怖い。
大映テレビ主題歌コレクション~フジテレビ編
ヤヌスの鏡は今でも印象に残るドラマでした。とくに主題歌が!
当時はまだ小学生で歌っている人にまでは気にしてなかったので、
このCDは助かりますね。
とくに椎名恵さんに興味がでてきました。
大映テレビ ドラマシリーズ ヤヌスの鏡 後編 [DVD]
子供の頃に見た懐かしいあの大映テレビドラマ。発売当初は高くて買うのに悩んだけど、なんとか買えるかな?という価格まで中古が下がったので前編と同時購入。内容はわかっていての買い物なのでやっぱり最高でした♪
ヤヌスの鏡 メタモルフォセス (クイーンズコミックス)
20数年前のマンガの続編なのですが、以前のストーリと新しい話の内容がリンクしている部分はほとんどありません。最後の数ページに昔の登場人物説明などが出ていました。
宮脇明子の作品としては、面白いですけどなんとなくストーリー全体が散漫な感じがしました。物足りなくて、ちょっと残念。