美輪明宏全曲集
全曲集、ベストアルバムと言いましても、それでそのアーティストの全てを把握することが出来ないのが難しい…これが通常ですが、この今回の美輪さんの全曲集に限っては個人的には素晴らしい!! もろ手を挙げて大喜び、です。
ヨイトマケの唄で始まり、人生は過ぎゆく、そして愛の讃歌、昨年アンコール曲の花、こうした名曲はとても嬉しいところです。大好きな「老女優は去りゆく」もきちんと最後に入っておられますし。でも今回、お薦めは美輪さんが初期に作られた「金色の星」。少し引用しますが…。
『ああ あの星は赤い光 恋に燃えてた青春の星 ああ あの星は青い光 悲しい別れに泣いた星よ …(中略)… ああ あの星は金の光 希望に満ちた愛の光 ああ あの星をいつの日か 輝く思い出で飾るだろう いつか逢える愛する人と 金の星を』
初期の名曲中の名曲です、何度感激して心打たれたことか…。美輪明宏さん、ありがとうございます、今年も。南無妙法蓮華経。
紫の履歴書
美輪さんがどのような幼少期、青年期を経て
現在までにいたるのかが「愛」の視点で書かれているような気がします。
(与えられる愛、与える愛、愛する辛さ、愛される辛さ・・・など)
幼少期の戦時中の描写は、戦争を知らない私ですが、読んでいて胸を痛めたほどです。
また、恋愛のエピソードも、性別など関係なく、「美しい」と思いました。
これも美輪さん自身の表現力なのでしょうか?
読みながら涙がポロポロでてしまいました。
残念なのは、完全な履歴書ではないことです。
TVでご自身が語っていたような、体調を崩した10年については語られていません。(もちろん、金髪の所以も。)
ちなみに、本を部屋に飾っていますが、
美輪さんが微笑みかけてくださっているようで、見てるとホッとする表紙なのはGOODです*^^V
シャドーイングで身につける実践医療英会話
ちょっと聞いただけで日本人の英語とわかる発音。CDは全員日本人のようです。
日本人としてはこれぐらい話せれば立派なものです。聞き取りやすいし、ネイティヴの発音を練習する目的の本でもないからこれでもいいもかもしれない。本の目的は医療現場で通じるということなんだから。だけどあまりきれいに聞こえる発音じゃないし真似したくない。シャドーイングで繰り返したらうつりそうでいやです。
CDは一枚だけで値段の割にはもの足りない。登場人物の名前がDr.Do Somethingとか、ありえない変な名前ばかり。感情移入がしにくてやりにくい。
そういうのが気にしないようにすれば、どんどん先に進んでけっこう楽しく勉強できるし実践で役に立つとも思う。
だけど私の買い物としては完全にハズレの部類ですね。
美輪明宏リサイタル”愛” 4 愛の賛歌~’93秋パルコ劇場~ [DVD]
さて、'93年秋リサイタル“愛”4、ですが基本的には美輪明宏さんの、「原詩にこだわったシャンソンの素晴らしい嵐」と言い尽くされるのではないでしょうか。
「王様の牢屋」から始まり、今や美輪さんの曲には欠かせない「愛する権利」。続いて「群衆」。蛇足ですがこの曲はとても寂しい恋の物語、その秀作と思っております。次に「水に流して」。そしてメロディーの印象的な「アコーディオン弾き」。ジョルジュ・ムスタキの名曲でもある「ミロール」。
そして…最後に美輪明宏さんの訳詞で始まる本当のピアフが歌った「愛の讃歌」。…無償の愛、の素晴らしさ、崇高さを今一度、ここで美輪さんは熱唱しておられます。
アンコールでは…何と「老女優は去り行く」。個人的にはこの美輪さんの作られた曲が最高傑作、と思っております。人生の縮図をそのまま歌に込めた素晴らしい歌、セリフ、そして歌…!この機会に是非DVDで鑑賞を!南無妙法蓮華経。(=美輪明宏さんが一番、悪霊を払うのに効くのが、法華経のお題目、だそうです。勿論、美輪さんは全ての宗教に通じられておられます。補足として。)
Princess Mononoke [VHS] [Import]
恐らく宮崎監督が一番力を入れて作った作品だろう。こういう風に、監督が全力投球した作品は万人受けするものではないかもしれないし、現に千と千尋に比べると人気が低い。まずこの作品、先に風の谷のナウシカを見てから見るのをお勧めする。それは、この作品がナウシカの創り直しであり、その為にキャラが酷似してるものの、キャラの書かれ方が違うからだ。なかでも決定的なのが、ナウシカと似たような立場のもののけ姫と呼ばれるサンが、前者は主人公として、救世主やヒーローとして書かれてるのに対し、後者はただ争いをする二つの勢力の片方の、主人公が惚れた一少女でしかないということだ。逆に、ナウシカ側を、助けていたアスベルが、もののけ姫の主人公のアシタカは、争いをする森と、人との両方と交わい、どちらの方にも手を貸そうとする。アシタカ自身は、みなに、憎しみに身をゆだねるなという。しかし、争いを収めるためや、自身や他人を守るために避けられない争いでアシタカは、憎しみに身をゆだねと広がる呪いに、自身が身を蝕まれてゆく。まさに、この歯がゆさが人の無力さを物語っている。この作品でアシタカは、鬼神のごとき強さを誇っていて、ここまで強いと見ていて楽しいし、戦闘シーンはもののけ姫の醍醐味のひとつでもある。しかし、ここまで強いアシタカですら、劇中では森と、人の争いを収めることはできなかった。だからこそ、『生きろ』としかアシタカは言うことができないのかもしれない。それ以上は諦めがあるのかもしれない。さて、この作品はスピード感や戦闘シーンもさることながら、絵の具で書かれた絵が美しい。森が、土が、木が、そして血がなんとも生き生きと描かれている。まさにこの映画は生きている。