バルト三国の一つ、リトアニア。ヨーロッパの小国であるこの国でも、ソ連の統治下時代には「森の兄弟」と呼ばれるパルチザンによる運動が存在した。KGBによる徹底的な弾圧を受け、陽の目を見ることなく沈静化させられたこの運動を、文化人類学者である筆者が、オーラル・ヒストリーの形式によって記録しようと試みている。主だった活動家はほとんど殺されるかシベリア送りにされ、生き残った者の多くも凄惨な拷問の経験者である。あとがきで筆者が断りを入れている通り、本書は学術研究の報告書ではない。しかし、闇に埋もれてしまった歴史に光をあてたという点で、本書の価値は疑うべくもなく重要だといえるだろう。
バルト3国のリトアニア・エストニア・ラトビアの雑貨や街並みの写真がコラージュされてる本です。
布や木など手作りの雑貨や生活用品などがいっぱい!!
旅行雑誌では表現が難しい素朴なあたたかさ、ふんわりとした空気が伝わってきます。
本当の街の雰囲気があちこちに。
また、出かけて行きたくなっちゃった本。
ぜひ、バルト3国の雰囲気を味わってくださいね
内容としてまとまってはいるが情報が極端に少ないように感じた。実際に3国分なのにほかのガイドブックの1国分の数分の一の厚さである。 特にエストニアの旧市街については記述すべきことがまだまだあるように思えるが、日本語のガイドブックとしてはほかに同様のものがないので、事前に参照する価値はあるだろう。写真もきれいだと思う。 実際に観光中に私が用いたのは、現地の両替所でもらった無料の地図と無料のガイドブック(いづれも英語、ロシア語、フィンランド語、現地語などあり。日本語はない)で、このガイドブックを上回っている。ただし現地でしか入手できず、配布場所も限られているので探すのに苦労する。この地域では人によっては英語も通じるが、ロシア語が広く通じる。 あと、事前に参照するためとするなら、渡航ルートについての記述が足りない。ヨーロッパ各都市からバルト三国の首都へフライトはあるが、そのほかにもフィンランド、スェーデンからフェリーで上陸することができ、特にヘルシンキ(フィンランド)からタリン(エストニア)へのルートは経済的で、時間も片道一時間半なので現地では有名である。私はこれをフィンランドで教えてもらったが、日本のガイドブックからはわからないので詳細を調べていくとよい。
ガイドブックで概説的にバルト三国をカバーしているのは、この本と、「るるぶバルト三国」(こちらは写真が大きくて楽しい。)しかない。どちらも役に立った。最近はリトアニアの南、カリーニン・グラード州(ロシアの「飛び地」:昔のプロシアのケーニヒスベルクだ。)もついでに訪れるツアーも出ているので、ここの情報も2−3ページあれば便利かな?とも思った。
バルト三国は、ハンザ同盟に加盟し、活発な海上交易がおこなわれた場所だったが、周辺の強国に常に侵略されたり、併合されたりの繰り返しで、このあたり、「小史」に歴史地図でもつけるともっとわかりやすいのだけど・・。
バルト三国の歴史についての概説書。 バルト三国について、第一次世界大戦後の独立以降からについて言及した文献は多いが、本書はそれよりもっと昔の段階からの通史を総覧している、貴重な文献の一つと言える。バルト三国それぞれがいかにして中央から分離して行ったか、また三国内のそれぞれの動きが互いの政策決定にどのような影響を与えたかの緻密な分析が見られる。 また、ソ連崩壊後の残留ロシア人に問題についての言及も詳細なものである。
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